提言80: 未来社会を生き抜く児童生徒を育成する教員の資質能力
 
 学校教育の成否は、教員の資質能力に負うところが極めて大きい。したがって、「確かな学力《、「豊かな心《、「健やかな体《などの「生き抜く力《の育成、いじめ、上登校など、学校教育を巡る様々な課題へ素早く対応し、学校全体で解決を図ろうとする、優れた資質能力を備えた魅力ある教員の確保は、ますます重要となっている。
 教員の資質能力には、「いつの時代においても求められる資質能力《や「社会や時代の変化によって求められる資質能力《などがある。
 教員は、児童生徒が今後予測される非常に厳しい社会においても、「生き抜く力《を育成しなければならない。そのために教員は「社会や時代がどのように変化しても対応できる資質能力《を、主体的に培っていくことが求められている。
 これまで、東京都教育会は、教員の資質能力の向上や研修についての提言を行ってきたが、本提言では、教員が「今後特に求められる資質能力《をどのように培っていくかについての見解を述べてみたい。

1.教員に求められる資質能力
 教員に求められる資質能力については、これまでも中央教育審議会(以下、中教審という)等がしばしば提言を行っている。  
 平成9年7月28日、教育職員養成審議会(以下、教養審という)は、「新たな時代に向けた教員養成の改善方策について(第1次答申)《を行った。「教員に求められる資質能力《は、この第1次答申(注1)の中で、「(1)いつの時代にも求められる資質能力、(2)今後特に求められる資質能力、(3)教員の職務から必然的に求められる資質能力《など、3項目に分けて記述している。
   
2.いつの時代においても求められる教員の資質能力 
 いつの時代においても求められる教員の資質能力として、教養審では次の事項を挙げている。 
 ◆ 教育者としての使命感
 ◆ 人間の成長・発達についての深い理解
 ◆ 幼児・児童生徒に対する教育的愛情
 ◆ 教科等に関する専門的知識
 ◆ 広く豊かな教養
 教員は、これまでも上記の資質能力を培い、実践的指導力を磨き、他の教員と協働して児童生徒の「生き抜く力《を育成するため真摯に努めてきた。
 しかし、提言79(注2)の中で、「児童生徒が成人して社会で活躍する頃には、生産年齢人口が減少、グローバル化の進展や絶え間ない技術革新などにより、社会構造や職業の在り方そのものも大きく変化する可能性が高い。《と記述したように、上記の「いつの時代においても求められる教員の資質能力《を培うだけでは、今後、多様な価値観を有する他者と協働しながら、児童生徒に知識の創出や価値の創造に挑み、未来を切り拓いていく力を育成することは難しいと考える。今後、教員は多様で異質な価値観を持つ多くの人たちや、他の教員たちと協働して学校づくりに努め、どのような厳しい時代にも主体的に対応し、児童生徒に生き抜く力を育成する責務がある。
 
3.今後特に求められる教員の資質能力
 提言79(注2)において、「児童生徒が成人して社会で活躍する頃には、生産年齢人口が減少、グローバル化の進展や絶え間ない技術革新などにより、社会構造や職業の在り方そのものも大きく変化する可能性が高い。《と記述したように、昨今、社会や時代の変化が余りにも早く進展するため、教員がこれまで培ってきた資質能力だけでは、十分対応し切れなくなってきた。また、大学、教育研究所、教育委員会などが企画・実施してきた教員研修は、必ずしも万全ではなかった。
 教員は、今後急速に進む少子高齢化、グローバル化の進展や絶え間ない技術革新等に、対応できる児童生徒の育成を図っていく責務がある。そのために必要な資質能力とは何かを明確にした上で、主体的に培っていくことが、今、最も求められていることである。
 教員は自ら資質能力を磨き上げ、児童生徒にとって魅力があり、保護者や社会に信頼される教員を目指していくことが重要である。
 それには、教養審が求める次のような資質能力を培っていくことが必要である。
 ① 地球的視野に立って行動するための資質能力
 ◆ 地球、国家、人間等に関する適切な理解、豊かな人間性、国際社会で必要とされる基本的資質能力の習得
 ② 変化の時代を生きる社会人に求められる資質能力
 ◆ 課題探求能力等に関わるもの、人間関係に関わるもの、社会の変化に適応するための知識及び技術などの習得
 ◆ 教員の職務から必然的に求められる資質能力 
 幼児・児童生徒や教育の在り方に関する適切な理解、教職に対する愛着、誇り、一体感、教科指導、生徒指導等のための知識、技能及び態度等の習得
 ③ 得意分野を持つ個性豊かな教員
  教員が主体的、意欲的に資質能力を培い、培った幅広い視野を教育活動に積極的に生かすことが重要である。また、教員という職業自体が社会的に特に高い人格・識見を求められる性質のものであることを十分に自覚し、変化の時代を生きる社会人に必要な資質能力も十分に兼ね備えていなければならない。また、教員は厳しい社会や時代の変化を生きる社会人として、毅然とした態度で、児童生徒に影響を与え続ける存在であることを忘れてはならない。
(1) 地球的視野に立って行動するための資質能力
  地球的視野といった場合、他国との国際交流、環境問題などについて、関心をもち、何ができるか等について主体的に考えたり、問題を解決したり、行動したりすることが重要である。また、グローバル化の進展の中で、国際共通語と言われている英語力の向上は日本の将来にとって極めて重要である。実生活で英語を使う機会も増えつつある。日本の伝統・文化などを十分理解し、その上に立って、教員はコミュニケーション能力を培っていかなければならない。 
  2015年1月29日、読売新聞は、「第2回 GO GLOBAL JAPAN EXPO《について、3ページにわたる記事を掲載した。第2回GO GLOBAL JAPAN EXPOは、2014年12月21日、文科省・経済社会の発展を牽引する人材育成支援採択大学42校によって開催された。 29日付けの読売新聞は、そのEXPOに、「高校生やその保護者をはじめ5000人を超える来場者が、セミナーやプレゼンテーションなどに参加《したと報じた。また、グローバルリーダーを育成する主催大学の取り組みも紹介されていたが、「問題発見型リーダーシップを発揮できる人材の育成《「世界的視野から問題解決を考える《「国際的視野に基づいた課題発見・解決力を養う《など、問題解決に関わる取り組みを目指している大学が多かった。
  教員は、このような地球的視野に立って、地球、国家、人間などに関する資質能力を培っていかなければならない。
  近年、学校においては、外国人講師を招いての英語の授業、異民族の人たちとの文化交流の場などを設け、異文化交流といったアプローチが行われるようになってきた。また、身近なところでは、インターネットやEメールといった通信や情報ツールによっても、地球的視野に立った授業を行うことが、容易になってきた。
  教員は、このような環境の中で日常生活においても国際情勢や、時事ニュースなどにアンテナを張り巡らし、敏感に反応し、意識することによって、地球的視野に立脚した教育をデザインし、児童生徒の国際感覚を磨いていくことに努めることが必要である。
MT     例えば、様々な国の食文化の紹介、国際理解講座「世界のキッチン《等について、授業としてデザインすることは、さほど難しいことではない。
 その国の一般的な料理を作る国際理解講座等を授業としてデザインし、実施するのである。
 また、いろいろな国際理解講座等の授業を教育課程にデザインすることによって、教員の地球的視野に立って行動するための資質能力が培われると考える。
 (2)変化の時代を生きる社会人に求められる資質能力
 変化の時代を生きる社会人に求められる資質能力は、「課題解決能力《、「人間関係に関わる資質能力《、「社会の変化に対応するための知識及び技能《などである。
 ① 課題解決能力
 学校での仕事は課題解決の繰り返しである。教員には多くの課題に取り組み、解決を図るスキルの向上が求められている。課題解決の前提ともいえる、問題発見の能力を必要とする。
 問題解決の授業は、既に小学校の理科の授業において、実践研究が行われてきた。例えば、1961(昭和36)年11月25日、志を同じくする全国の教員と連帯して、「日本初等理科教育研究会《が、東京教育大学附属小学校(現筑波大学附属小学校)において、結成された。そして、今日まで54年間にわたって、「子どもの発達と問題解決《を一貫した研究主題として掲げ、理論と実践の両面から、理科教育の在り方を追究してきた。文科省からも多大な支援を受けている。
 「問題解決《の授業の研究の成果は、文科省においても認められ、1989(平成元)年の小学校学習指導要領理科の目標に、「自然に親しみ、観察、実験を行い、理科の問題解決の能力と自然を愛する心情を育てるとともに、自然の事物・現象についての理解を図り、科学的な見方や考え方を養う《と記述されたように、「理科の問題解決の能力《という文言が初めて表記された。つまり、理科における問題解決の授業の重要性が認められたからである。現学習指導要領(平成20年3月)は、1989(平成元)年の学習指導要領の文言の中に「…見通しをもって観察、実験など…《と、「見通しをもって《が追記された。それ以外は同じ文言である。「問題解決の能力《を養うことが踏襲されたのである。
 2014年11月20日、下村博文・文部科学相は、中教審に対して、「アクティブ・ラーニング《の充実と学習・指導方法を教育内容と関連付けた具体化の方策を中教審に諮問したが、小学校の理科教育においては、目新しいことでない。「アクティブ・ラーニング《の充実は、高校や大学において求めていかなければならないことである。これらのことも十分に踏まえて、中教審の答申を期待するものである。
 教員が問題発見の能力を培うには、日頃からのトレーニングが必要である。そのトレーニングは、深く考える力を磨くことである。思考力は容易に培われるものではない。長年にわたって形成されるものである。日頃から問題解決の結果を考察し、その根拠を明確・客観的なものとして、他者の考えも理解することによって、結論を導き出すという、問題解決の過程を重視していかなければならない。
 これらのことを授業や学校のルールとして生かすことによって、教員が厳しい変化の時代においても、問題(課題)解決の能力は培うことができると考える。また、児童生徒の「問題解決の能力《を育成する授業を、どのようにデザインするか等について、確かな授業観を確立することも必要である。この能力は、カリキュラムや授業のデザインに当たっても生かすことができる。
Mn     筆者は、理科の授業は、「児童生徒と教員が対象(自然事象)を媒介とした、創造活動である《と捉えている。したがって、理科の授業は、児童生徒が自然の中の未知・未経験のものを学習の対象として意識し、それに主体的に働きかけ、捉えた事実を既習事項と関係付けたり、意味付けをしたりしながら解釈し、 その解釈が他の児童生徒の解釈と比較し、客観性があるか、正しいと判断できるかなど、十分に討論し、結論を導き出すことが最も重要である。このような問題解決の過程を経て、新しい経験を構築したり、新たな知を創造したりする一連の活動を、教員と共に創造していくことが必要である。
 授業をデザインするのは教員であり、授業の方向付けをするのも教員である。しかし、教員は知識や技能の分配者ではない。教員は児童生徒が自ら学ぼうとする意欲と主体的、創造的に問題解決の能力を習得できるよう、児童生徒の支援者に徹することが重要である。
 理科教育における問題解決の授業は、単なる方法ではない。また、教師が与えた問題を、児童生徒が教員の指示にしたがって解き明かしていくことでもない。問題は、児童生徒が学習の対象である自然の事物・現象から、直接見出したり、意識したりするものである。したがって、問題解決の能力を育てるには、問題解決の授業をどのようにデザインするかという教員の資質能力が問われることになる。教育目標・内容、学習・指導方法、学習評価の在り方などを一体として捉えた、新しい時代にふさわしい学習指導要領等の基本的な考え方
 問題解決の授業は、「児童生徒が中心《である。児童生徒の経験に基づいて、価値を追究し、知識を創造していく授業である。この問題解決の学習は、「アクティブ・ラーニング《として置き換えることもできる。れからの時代を、自立した人間として多様な価値観を有する他者と協働しながら、創造的に生き抜くために必要な資質・能力の育成に向けた教育目標・内容の改善 
 問題は小さい(容易)ものから大きい(困難)ものまで数多くある。例え小さい問題でもそれを解決することは問題解決である。つまり問題を持つことが重要なことである。授業のデザインは教員の問題解決である。
 ② 人間関係に関わる資質能力
 上記の「理科の授業《において、児童生徒と教員の関係は、児童生徒の活動化を図ることにある。
 授業は教材に働きかける児童生徒の活動である。児童生徒は活動を好む。しかし、その活動を児童生徒の恣意に任せると、活動は活発であったとしても、目標からはずれたり、無意味であったりすることになりやすい。
 児童生徒の活動が目標に向かって次々と発展していくには、活動を支え、方向性を決めていくものが教材であるが、教員の指導があって初めて可能になる。このように、児童生徒の活動化を図り、児童生徒と教員の関係を深めていく営みの中で、教員の人間関係に関わる資質能力が培われていく。
 教員は、教材に関わっていく児童生徒の活動を想定しなければならない。児童生徒の活動化をどのように図るかを明確にすることである。また、教員の意図している目標が、授業によって児童生徒の活動目標に収斂していくようにすることが重要である。  
 活動によって目標が達成され、それによってまた目標が生まれてくると同時に、活動が連続して発展するように工夫されなければならない。
 活動の過程で児童生徒の見方や考え方を無理なく深めさせたり、発展させたりすることができたかどうかという視点から、教材と活動との関係を再び見直していくことも忘れてはならない。教員の人間関係に関わる資質能力は、教員の授業観によって培われる。
 ③ 教員の職務から必然的に求められる資質能力
 教養審答申「養成と採用・研修との連携の円滑化について《第1次答申を受けた文科省は、「教員の職務から必然的に求められる資質能力《について、下記のように示している。 
Mb     「幼児・児童生徒や教育の在り方についての適切な理解《は、教員の職務に対する、幼児・児童生徒観や教育観に関することであると記述されている。これはごく当たり前のことである。しかし、今後国家における教育の役割は、少子高齢化や科学技術の進展によって、間違いなく変化する。
 
 「教職に対する愛着、誇り、一体感《、「教科指導、生徒指導等のための知識、技能態度《などは、いつの時代にあっても必要な資質能力である。教員は、今後も教職の意義や教員の役割に関する正確な知識、児童生徒の個性や課題解決を図る能力、児童生徒を思いやり、感情移入、カウンセリング・マインドなど、困難な事態を上手く処理できる能力、地域・家庭との円滑な関係を構築できる能力などを教員全体で培っていかなければならない。
(3)得意分野を持つ個性豊かな教員の必要性
 教員には多様な資質能力が求められ、教員一人一人がこれらについての必要な知識、技能などを備えることが上可欠である。しかし、すべての教員が一律にこれら多様な資質能力を高度に培うことを期待しても、それは現実的ではない。
 昭和62年12月18日の教養審の第1次答申「新たな時代に向けた教員養成の改善方策について《において、「学校においては、多様な資質能力を持つ個性豊かな人材によって構成される教員集団が連携・協働することにより、学校という組織全体として充実した教育活動を展開すべきものである《と、指摘したように、現在の学校を取り巻く問題の複雑さ・困難さの中では、学校と家庭と地域社会との協力、教員とそれ以外の専門家との連携・協働が一層重要なものとなることを十分踏まえて、教育活動に専念することが重要である。したがって、専門家による日常的な指導・助言・援助の体制整備や学校と専門機関との連携の確保などを今後更に積極的に進める必要がある。
 教員一人一人の資質能力は決して固定的なものではなく、経験を積むことにより変化し、成長するものである。それぞれの職能、専門分野、能力・適性、興味・関心などに応じ、生涯にわたり、その向上を図っていくことが必要である。教員としての力量の向上は、日々の教育実践や教員自身の研鑽により図っていくことが基本である。また、任命権者等が行う研修も極めて重要である。
 このようなことを踏まえ、今後における教員の資質能力の在り方を考えるに当たって、画一的な教員像を求めることを避け、生涯にわたり資質能力の向上を図るという前提に立って、全教員に共通に求められる基礎的・基本的な資質能力を確保するとともに、さらに積極的に各人の得意分野づくりや個性の伸長を図ることが必要である。結局は、このことが学校に活力をもたらし、学校の教育力を高めることに繋がるものと考える。
 平成17年10月の中教審の答申「新しい時代の義務教育を創造する《においては、優れた教師の条件について、大きく集約すると3つの要素(◆ 教職に対する強い情熱 ◆ 教育の専門家としての確かな力量 ◆ 総合的な人間力)が重要であるとしている。
 
4.教員の各ライフステージに応じて求められる資質能力 
 平成11年12月10日、教養審は、「養成と採用・研修との連携の円滑化について《(第3次答申)の中で、「3 教員の各ライフステージに応じて求められる資質能力《(注3)について、「初任者の段階、中堅教員の段階、管理職の段階に分けてそれぞれの段階に必要な資質能力について検討する《と記述している。
 教員は、日々の職務及び研修を通じて、それぞれの段階に応じた研修によって、必要な資質能力を培っていくことが重要である。特に、各ライフステージに応じて、学校において担うべき役割が異なることから、各段階に応じた資質能力を備えていかなければ、学校は組織として機能することが難しくなる。したがって、初任教員の段階、中堅教員の段階、管理職の段階に分けて、それぞれの段階に必要な資質能力の研修を計画的に推進していかなければならない。
(1)初任教員の段階
 大学の教職課程で取得した基礎的、理論的内容と実践的指導力の基礎等を前提として、採用当初から教科指導、生徒指導などとともに、学級経営、教職一般について一通りの職務遂行能力も培うことが必要である。学習指導要領等の理念を実現するための、各学校におけるカリキュラム・マネジメント、学習・指導方法及び評価方法などの改善を支援する方策と普及
 初任教員研修の場合、教育委員会や研究所等で行われる研修が多い。したがって、学校運営に著しい支障が生じることのないように配慮しながら、初任教員が継続して、研修に参加できる体制をつくることが必要である。また、研究授業や授業研修など、校内で行う研修計画も作成し、初任教員を年配教員で育成していくことも大切である。したがって、初任教員が、主体的、意欲的に研修に励むことができるように、学校全体で研修体制を組織していかなければならない。 
(2)中堅教員の段階
 学級担任、教科担任として相当の経験を積んだ段階であるが、特に、学級・学年運営、教科指導、生徒指導等の在り方に関して広い視野に立った力量の向上を目指すことが重要である。そのため、学校において、主任等が学校運営上重要な役割を担い、若手教員への助言や援助など、指導的役割を積極的に行うことを自覚し、副校長(教頭)等を補佐できるように、学校の組織等にも目を配り、配慮することが必要である。そのためにもより一層職務に関する専門知識や幅広い教養を培うとともに、学校運営に積極的に参加していくことができるよう企画立案、事務処理等の資質能力が培われるように、配慮しなければならない。
(3)管理職の段階
 地域や児童生徒の状況を踏まえた創意工夫を凝らした教育活動を展開するため、教育に関する理念や識見を有し、地域や学校の状況・課題を的確に把握しながら、学校の目標を提示し、その目標達成に向けて職員の意欲を引き出すなどのリーダーシップを発揮することが重要である。また、関係機関等との連携・折衝を適切に行い、組織的、機動的な学校運営を行うことのできる資質を備えるように努めなければならない。さらに、学校運営全体を視野に入れた総合的な事務処理等を推進するマネジメントの資質能力を自ら備える努力をすることも必要である。

 ◆ 注釈
注1: 教養審答申: 「養成と採用・研修との連携の円滑化について(第3次答申)「2教員に求められる
  資質能力について《1999(平成11年12月10日)
注2: 提言79: 「学習指導要領全面改定の諮問の背景を考えよう
          *小学校英語教科化、高等学校日本史必修等* 《
注3: 教養審答申: 「養成と採用・研修との連携の円滑化について(第3次答申)「教員の各ライフス
  テージに応じて求められる資質能力《  「3教員の各ライフステージに応じて求められる資質能力《
  1999(平成11年12月10日)
 ◆ 画像引用
  1 「国際理解講座《 (Google)
  2 「教員の職務から必然的に求められる資質能力《 (文科省)
  3  「理科の授業《 (筆者作成)
 ◆ 参考文献
  1 教養審答申: 「新たな時代に向けた教員養成の改善方策について第1次《(昭和62年12月18日)
  2 教養審答申: 「養成と採用・研修との連携の円滑化について《第1次(平成9年7月10日~第3次
            平成11年7月10日)  
  3 東京都教育会提言32、79    
  4 読売新聞朝刊: 「第2回 GO GLOBAL JAPAN EXPO《(平成27年1月29日)
           
( 2015/02/22 記)  

以 上


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