〒141−0022  東京都品川区東五反田5〜21〜13

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Update  : 2018.09.04

Renewal : 2017.01.01

特色ある学校紹介

 都内には公立幼稚園102園、小学校1301校、中学校618校、 小・中一貫校10校、中・高一貫校5校(区立1校、都立5校)、都立校255校があります。  各学校(園)では、「生きる力」を育むことを目標に、充実した教育活動を展開しています。 そこで、これらの学校(園)の中から、特色ある教育活動を行っている学校(園)を紹介します。

◇第1回目は一貫校(園)の中から5校(園)を紹介します。

Ⅰ 幼保一元園

1-1)  千代田区立いずみこども園

 いずみこども園は、21世紀にふさわしい乳幼児育成施設として、「幼稚園」と「保育園」の 双方の要素を取り入れながら、両園の枠を越えた新しい千代田区型幼保一元化施設として、平成14年4月に開設した。

 平成17年5月には天皇皇后両陛下が視察に訪れるなど、幼保一元のモデル園として注目を 集めている。

 千代田区は、昭和63年に佐久間小学校・幼稚園の改築の際に、地域の要望の強かった保育園を 併設した。0~2歳児までを「いずみ保育園」、3~5歳児を「佐久間幼稚園」とする年齢区分方式で運営を開始した。

 佐久間幼稚園は、当時では珍しかった長時間の預かり保育を実施し、保育園から幼稚園への進級が 可能なシステムを全国に先駆けて創り上げてきた。

 平成5年4月には学校設置条例の改正に伴い、幼稚園は千代田区立和泉幼稚園となった。その後も 幼保一元の理念の下に、保育園から幼稚園への引き継ぎや発達支援の課題などを見つめ、いずみ こども園が創設されたのである。

 子どもと保護者の双方の視点に立ち、地域の子どもが年齢や保護者の就労形態で区別されることなく、 0歳児から就学前までの心身の発達に合わせた一貫した方針に基づき、一つの施設で継続的に乳幼児 育成を行うことを基本理念としている。

 

Ⅱ 小・中一貫校学校

2-1) 品川区立小・中一貫校日野学園

 品川区では、平成15年に小中一貫特区として認定され、品川区の全小・中学校で小・中一貫校教育の 研究を開始した。

 平成18年、大崎地区の区立第二日野小学校と区立日野中学校を一体化し、全国初の施設一体型小・ 中一貫校として開校した。これまでの6・3制を廃止し、9ヵ年を4・3・2年で分け、児童生徒の能力を 伸ばし新しい教育を開発していく方針である。

 日野学園では、1年生から9年生(中3)までの児童生徒、小・中の教職員が一体となって、品川区が 進める教育改革「プラン21」に取り組み、小・中一貫教育のカリキュラムを完全実施している。

 ◆ 義務教育9年間の一貫教育の実施

 ◆ 一人一人の個性と能力の伸張

 ◆ バランスのとれた成長の促進

を目指し、「豊かな市民性を育てる市民科」「基礎・基本の徹底のためのステップアップ学習」「1年間を 通して行われる水泳指導」「9年間を4・3・2年のまとまりで行う指導体制」など、小・中一貫した特色 ある教育活動を展開している。

 

2-2) にしみたか学園三鷹市立第二小学校

 平成18年4月、第二中学校区(第二小学校、井口小学校、第二中学校)を小・中一貫教育校「にしみたか 学園」として開園した。

 三鷹市の小・中一貫教育学校の特色は、次の3点である。

 ◆ 既存の小・中学校の存続

 ◆ 現行の6・3制のもとで(特区申請なし)9年間の一貫カリキュラム

 ◆ コミュニティスクール

 にしみかた学園の児童・生徒約1700名、教職員約150名、そして地域・保護者を含めた、コミュニ ティスクールの「新しい時代の義務教育9年間の創造」への挑戦である。そして、それはまた学力向上・ 不登校ゼロへの挑戦でもある。

 にしみたか学園の児童・生徒や卒業生は、人とのかかわりの中で、自分の良さを見つけ、夢や目標をもって 生きていくという夢に向かって走り出している。

 <教育目標>

 地域に根ざし、自らの生き方を主体的に切り拓き、創造性あふれ、国際性豊かな児童・生徒の育成を目指す。

 ◆ 学び続ける人 ◆ 共に生きる人 ◆ たくましく伸びゆく人

 <目標達成のための基本方針と具体的方策>

 ◆ 学力を保証する学園づくり

 *9年間の系統性のある一貫カリキュラム  *少人数指導・習熟別指導  *小学校6年生における選択制学習   *学年内教科担任制(小学3年以上)  *選択教科 (中学)の充実  *補充学習の実施(週1回程度)  *9年間系統的なIT学習 (情報学習)と英語の学習  *小・中教員の相互乗り入れ授業

 ◆ 共に生きる学園づくり

 *生き方・進路指導をバックボーンにした教育活動の実施  *交流による人間関係 形成能力の育成

 ◆ 協働する学園づくり

 *コミュニティスクール委員会を中心にした学校支援の充実

 

Ⅲ 中・高一貫校学校

3-1) 千代田区立九段中等教育学校

 平成18年4月に開校した東京23区の区立初の中・高一貫校である。中学校に相当する前期課程と高等学校 に相当する後期課程を統合した6年間の一貫校である。

 千代田区が威信をかけて創った一貫校であるため、充実した教育活動が展開されている。

 朝の「おはようスタディ」では、外国人留学生とのイングリッシュシャワーと朝読書が週替わりで実施されて いる。脳を活性化させ、授業を効率よく進める狙いがある。

 通常授業の最大の特徴は徹底した能力別授業である。英語と数学では4段階の習熟度別授業を行い、生徒一人 ひとりの習熟度に応じた授業編成で非常にきめ細かな指導を実現している。

 「放課後スタディ」を週3回実施している。外国人講師により「放課後英語サロン」も開かれている。

 後期課程では、土曜日授業が実施されている。平日は1コマ50分で6時限授業を行っている。

 前期課程では、年15回外部講師の招聘による「土曜講座」が行われ、習熟度に応じた1コマ90分で2時限の 授業講座を設けている。

 長期休業中には夏期講習等が実施されるほか、夏季には勉強合宿も実施している。

 中等5年生までに受験で必要なすべてのカリキュラムを修了し、残りは受験対策等に費やされる予定となっている。

 入学試験(適性検査)は、千代田区在住者のA区分80名、区外のB区分80名を募集している。A区分で受験 するには10月1日までに千代田区に住民登録し居住していることが条件となっている。

3-2) 都立小石川中等教育学校

 都立小石川中等教育学校は、都立小石川高校の伝統と実績を継承し、2年間の準備期間を経て、平成18年4月に開校した。

母体校の建学以来の精神や伝統を継承し、自然科学をはじめとする各分野において、日本はもとより世界で活躍できる豊かな教養と優れた語学力を身につけ、高い志をもち、使命感にあふれた生徒の育成を目指している。

 そのため、母体校の伝統と実績を踏まえ、生徒の個性や特性、想像力や論理力、表現力等を伸張する「小石川中等教育学校」を創造する。

 ◆ 6年間一貫して体系的な教養教育を行い、生徒の自己実現を積極的に支援する学校

 ◆ 高い教育水準の維持・向上に努め、豊かな教養と高い学力をもつ生徒を育成する学校

 ◆ 行事や部活動を大切にし、生徒が相互に磨き合い、豊かな人間力を育成する学校

 ◆ 生徒の自己管理能力を高め、生徒自ら自己の個性・能力を育成する学校

 ◆ 各界のパイオニア育成を目指し、地域に信頼され、愛される「開かれた学校」

 開校2年目を迎え、ますます充実した教育活動を展開するとともに、東京都の中等教育学校として、教育課程、指導内容・方法及び教材等を全国に発信し、併設型でない完全な中高一貫6年制学校のパイロット校的役割を果たすことを目指している。

また、特色ある教育活動「教育推進会議」の協議結果を踏まえた教育(「理科好き、数学好きを育てる自然科学教育」と「4技能の総合力を重視する英語教育」)を推進している。

◇第2回目に紹介する特色ある学校では、環境教育、ICT教育、新学習指導要領の先行実施(理数/英語活動)、食育教育等の研究実践を行っている学校を順次紹介する。

 

▽環境教育 板橋区立板橋第七小学校

 板橋区立板橋第七小学校は、平成15年度、全国に先がけて、「緑のカーテン」を設置することに取り組んできた。その後、この取り組みは、区内・都内の学校はもとより、全国の自治体や企業に広がっている。

 平成20年8月、第60回日本連合教育会研究大会東京大会第7分科会「環境教育」において、これまでの研究成果と今後の課題について発表をした。地球温暖化に向けた重要な取り組みであることが、参会者の心に大きく響いた。

 板橋区立板橋第七小学校では、全学年植物を育てることを通して、身近な環境に目を向け、様々な自然の変化に気付いたり、植物を育てる楽しさ、実のなる喜びを知ったりするとともに、自然の厳しさや偉大さなど、豊かな自然体験の充実を図ることを目標としている。

 平成18年度より、校内研究を「緑から学ぶ環境学習」とし、6年生が取り組んできた「緑のカーテン」を頂点に、1年生からどのような学習の積み重ねをすることが大切かを考え、授業に取り組んでいる。

 さらに、平成19・20年度は、板橋区の研究奨励校として、生活科・総合的な学習の時間において、「緑から学ぶ環境学習基本計画」を2年かけて作成した。

 単に植物を育てたり、実を食べる楽しさに終わったりすることがないように、環境教育の目標や視点、環境にかかわる内容と活動、人とのかかわりなどを明確にしながら研究実践を積み重ねている。

 緑のカーテンを作ることが、子どもたちの将来において、地球環境を大切にすることの重要さに気付く手がかりとなり、さらには、生命の大切さを実感できる生き方につながることを願いつつ、平成21年度も全学年で、基本計画に基づいた土作りがスタートしている。

 ◆緑のカーテン◆の実例としては、ヘチマなどツル性の植物でベランダ等を覆い、日差しを遮ることや植物から出る水分を利用して、屋内の室温上昇を抑えている。      2009.6.10

 

▽英語活動 1    文京区立誠之小学校

 文京区立誠之小学校は、明治8年、文京区内では3番目に備後福山藩丸山中屋敷(江戸の藩邸)に設立された。本年で開校134年目を迎える歴史と伝統に輝く学校である。

 開校以来、「『誠之人道』の精神をふまえ、豊かな心と生涯学び続ける意欲をもち、たくましく生きる人間の育成」を教育目標として、教育活動を進めている。

 

 

1 平成9年度~20年度までの英語活動

 平成9年度~12年度まで、文部省の研究開発校として4年間英語活動の実践的な研究開発を行ってきた。また、平成14年度~17年度まで、文部科学省学力向上フロンティアスクールとして、国語、算数とともに英語活動の研究実践を行ってきた。特に、コミュニケーション能力の育成を目指して研究を進め、研究報告会、公開授業、出張授業等を通して、英語活動の指導法を全都の小学校に発信してきた。

 平成18年度以降も継続して英語活動に力を入れ実践を積み重ねてきた。

 

 

2 平成21年度の英語活動

(1)授業時間数

 平成21年度からは、英語活動の時間を低・中・高学年ごとに下記のように時間を設定し全学年で取り組んでいる。

 ◆ 1・2年生:余剰時間で年間15時間程度(うちALT配置7~8時間)

 ◆ 3・4年生:余剰時間で年間20時間程度(うちALT配置10時間)

 ◆ 5・6年生:外国語活動として年間35時間(ALT配置35時間)

(2)指導形態

 授業は、学級担任が中心となって授業を進めている。ALTは発音や表現の指導を担当し、原則としてTTで授業を行なっている。また、AC(保護者や地域の協力者)によるサポート体制をつくり、児童に寄り添い、英語活動がより活発に、より楽しくできるよう取り組みの工夫と改善に努めている。

(3)授業では

 英語の挨拶→歌→ターゲットセンテンスに慣れる→ゲーム・会話スキット→英語の挨拶のように活動の流れに沿って、歌、チャンツ、絵カード、ゲーム等を効果的に使って指導を展開している。

(4)活動の工夫

 指導事項は、6年間を通して繰り返しながら練習を増やせるよう、各学年の系統性に配慮している。高学年には、知的好奇心を高めるような活動や他教科と組み合わせた児童の興味あるもの、発達段階に即した活動などを取り入れている。 (2009.6.26)

 

▽英語活動 2    台東区立東泉小学校

 台東区立東泉小学校は、明治21年東京府北豊島郡竜泉寺村に公立東盛小学校として開校し、本年で創立121周年を迎える歴史と伝統に輝く学校である。

 学区内には「一葉記念館」がある。子どもたちは、一葉ゆかりの土地に学校があることや「一葉祭」などを学校の誇りとしている。

 

 

1 台東区の小中英語一貫教育重点校の指定(平成18年度~19年度)

 平成18・19年度台東区の小中英語一貫教育重点校として指定を受けた。近隣の中学校1校、小学校3校で、台東区立小学校の英語活動のカリキュラムを作成することになった。カリキュラム作成に当たって、英語活動の重要性・目的・時間数等を明確にした。

 

(1)英語活動の重要性

 ⅰ 国際理解教育の重要性から、外国語に親しむ機会を増やすことが必要である。

 ⅱ 小学校での英語活動を通して、中学校の英語科への連続性を高める。

 ⅲ 外国人観光客が多い台東区の地域特性から、小学生に英語活動が必要である。

(2)英語活動の目的

ⅰ 小学校で培ってきた英語力をさらに中学校へつなげ、児童・生徒が台東の歴史や文化を世界に向けて伝えることができる豊かなコミュニケーション能力を身につけられるよう、小学校に「英語活動」を設ける。

ⅱ 小学校から中学校までの一貫した英語教育を行うことにより、より高い英語力の習得を目指す。

ⅲ 生きた英語の習得と早期から国際理解感覚とコミュニケーション能力を養い、個性的で表現力豊かな人材を育成する。

 

(3)英語活動の時間数

◆ 1年生・2年生 17時間  ◆ 3年生・4年生 25時間

◆ 5年生 30時間      ◆ 6年生 35時間

6年生の5時間分は、中学校の英語教師が派遣されて6年生の指導に当たった。

(4)英語活動のカリキュラム作成

 2年間でカリキュラムを作成するという時間的な制限があったため、「市販の副読本(A社)」と「台東区版副読本」に基づいて作成することを方針とした。

 

2 台東区立小学校全校で英語活動の実施(平成20年度)

 平成20年度から、モデル校が作成したカリキュラムに基づいて、台東区立小学校全校で英語活動が実施された。全校、全時間にALTが派遣された。担任とALTが工夫して英語活動の充実に努めた。6年生への中学校の英語教師派遣は、全校実施段階で、指導計画からはずされたが、モデル校の一部では実施されている。

 

3 台東区立東泉小学校の英語活動(平成21年度)

 新学習指導要領の英語活動を平成21年度から本実施することにした。

(1)カリキュラムの修正

   20年度の実践の結果、カリキュラムの修正が必要となった。特に、教材が混在しているため、下記の教材の整理に当たった。   ・A社の副読本 ・台東区版のオリジナル副読本 ・文部科学省の英語ノート ・ALTが持ち込んだり作成したりする教材 ・担任が作成する教材

(2)英語活動の時間数

   今年度の校内研究の三つの分科会のうちの一つが「国際理解…英語活動」と決まり、年間二回の研究授業も実施することになった。担任の役割やALTとの連携についても、より深めていきたい。英語活動の時間を下記のように決めた。

  ◆1年生・2年生 17時間  ◆3年生・4年生 25時間

  ◆5年生・6年生 35時間

※ 低学年は「余剰時間」、中学年は「総合的な学習の時間」、高学年は「英語活動」として扱う。

 

▽ICT教育     日野市立平山小学校

日野市立平山小学校は、平成18年4月、旧平山小学校(明治6年開校)と平山台小学校(昭和53年開校)の輝かしい伝統と歴史を引き継ぎ、それを基盤に新たな学校として誕生した。

 

 

1.日野市初のコミュニティ・スクール

 平成20年10月には、日野市初のコミュニティ・スクールとして新たなスタートを切った。学校、保護者、地域が連携して、子どもたちを育てていくことを目的に、学校運営協議会委員と本校生活指導部が中心となって、「平小 みんなのやくそく(23のルールブック)」を作成した。子どもたちが学校生活や社会生活を営んでいく上で、ぜひこれだけは身につけてほしいというルールやマナーを冊子にまとめたものである。

 平成21度から、この冊子を活用し保護者や地域とも一体となって、「平山小学校を誇りに思い、地域を愛する子どもたち」の育成に取り組んでいる。

 

 

2.ICT活用教育の実現を目指して

平成18年度、日野市教育委員会は重点施策として「日野市の全ての学校で、全ての教員がICTを活用した指導を実施できるようにする」ことを方針とし、ICT活用教育推進室が新設された。

 平山小学校では、その重点施策を受け、次の3つを目標に掲げその達成を目指している。

(1)ICTを活用した授業の充実(各教科等での活用、情報モラルなど情報安全教育の実施) 

(2)校務の情報化

(3)学校Webサイトの発信による、見える学校づくり

 

3.ICTを活用した授業改善  これまで、ICTをわかりやすい授業・魅力ある授業を実現するための道具として積極的に活用してきた。教材を大きく写し出すことよって、子どもたちの集中度や関心が高まり、ICTの効果を実感している。特に、特別支援学級の「わかくさ学級」では、ICTを効果的に活用し、その効果が上がっている。 さらに平成21年度は、ICTの効果的な活用により算数の学力向上をねらいとして、パナソニック教育財団の2年間の研究助成を受けている。テーマは、「診断・補充教材による完全習得と発表・討議で高める数学的な思考力 」である。

 

4.校務の情報化  教職員は、ネットワーク化された一人一台のコンピュータを活用して、校務の情報化と効率化を図るとともに教育の質の向上を目指している。具体的には、校務支援システムの掲示板による朝会の効率化、週ごとの指導計画(週案簿)の共有、通知表や指導要録の作成、教職員全員で一人一人の児童のよさや努力を記録する「ひのっこ宝箱」の共有、作成した教材の共有などである。会議もすべてペーパーレス化し、効率的に行っている。

 

5.学校Webサイトの発信による、見える学校づくり  本校のWebサイトは、日直が毎日交代で更新を行い、日々の取組をほぼ毎日発信している。子どもたちの活動の様子、地域の方々の支え、教員の努力などである。保護者、地域の方からは喜びと期待の声が寄せられている。 http://www.e-hirayama.hino-tky.ed.jp/

 

6.ICTマークを取得 日野市教育委員会は、各学校がICTを日常的によりよく運用していく意欲を高めようとして、「セキュリティ」・「授業での活用」・「校務での活用」の3つの観点で、それぞれ、努力し取り組んでいる学校にICTマークを付与する制度(基準を設けて審査し、それを達成している学校に付与)がある。本校は、このICTマークを取得している。 (2009.6.26)

 

▽食育教育     日野市立東光寺小学校

日野市立東光寺小学校は、昭和52年8月2日に設立された学校である。本年で開校31年目を迎えた。

  開校以来一貫して、教育目標の達成を目指すとともに、家庭・地域社会と連携し、「開かれた学校」の実現に努めている。

 昭和57年には、「食べ物は、生活している地域で生産されたものを食べさせるのが自然である」という考えに基づいて、地元野菜活用の学校給食(学校と生産者を、市の産業振興課と農協が仲介)が始まった。このことが経緯となって、「地産地消」の言葉が作られ、全国に発信された。

 このような食育にかかわる活動によって、平成16年12月、東京都教育委員会から学校給食優良学校として表彰された。また、平成17年9月には、学校給食の優良校として、文部科学省大臣から表彰を受けるに至った。

 

1.食育や豊かな農業体験

 子どもが、食育を通して、豊かな農業体験をすることによって、農家の人の仕事や生き方を直接学ぶことができる。このことが本物の学力つまり、「生きる力」になると考えている。 東光寺小学校では、農業体験で毎回、農家の人が、先生になって、東光寺大根の種まき、間引き、収穫、大根を洗う、干す、樽につけることなどの指導をしている

 

2.食育に関するカリキュラム

(1)1年生:よもぎ取りとよもぎ団子作り、とうもろこしの皮むき(生活科)

(2)2年生:さつま芋植え付け・収穫、ミニトマトやピーマン作りとピザ作り、梅ジュース作り(生活科)

(3)3年生:梨園見学、東光寺大根種まき・間引き・大根の収穫、たくあん作り(総合的な学習)

(4)4年生:たまねぎの収穫、日野産大豆を使って豆腐作り(総合的な学習)

(5)5年生:田植え・稲の観察・網掛け・稲刈り脱穀・収穫(総合的な学習)

(6)6年生:キュイフルーツの収穫、バイキング給食(総合的な学習)

 

 3. 「食育に取り組む」ことによる子どもの変容

  おいしい野菜を東光寺小学校の子どもたちに食べさせたいという願いの実現を目指して始まった取り組みである。農家の人の強い思いとともに27年間も続いている。

 農業体験をすることによって、畑を荒らす子どもがいなくなった。また、植物や生き物を慈しむ子どもが増えてきている。保護者も子どもとともに田植え・網掛け・稲刈り・脱穀など、米作りを通して、食べ物の大切さも学んでいる。

 

 4. 27年間の「食育に取り組む」実践の継続

  実践を続けるためには、担任が、農家の人と密に連絡を取り合い、信頼関係を築くことが重要である。次に農家の人の授業が終わった後に、子どもが自然にしかも心からお礼を述べたり、農家の人にお世話になったお礼の手紙を書いたりできるように指導してきた。

  農家の方の話として、「子どもたちからの手紙は、私の一番大切な宝物です。神棚に上げてあります。」とか、「子どもたちの手紙を棺に入れてください。」という遺言があったので、亡くなった時には棺に入れてあげたと、というようなことが学校に報告されている。

 1年間の農家の人との交流の最後に、「ふれあい給食」を実施して、子どもが農家の人へ感謝の気持ちを述べる会も行っている。

 

 5. 実践集「地域と学校が手を繋ぐ食育」を三省堂から刊行

  東光寺小学校の27年間に及ぶ活動を冊子にまとめ、食育実践集「地域と学校が手を繋ぐ食育」を三省堂から刊行した。 料理研究家の服部幸應先生が同書の帯に「『東光寺小学校の給食は、日本一おいしい!だから、児童が変わった、先生が変わった、調理員が変わった、生産者が変わった。そして、地域が繋がった。学校教育での食育のトップランナーを見た。」と書評されている。一読されることを薦める。(2009.07.25)

◇第3回目に紹介する特色ある学校では、帰国・外国人生徒の受入れ校、人権尊重推進校として実践している中学校を紹介する。

 

▽帰国・外国人生徒の受入れ校    目黒区立東山中学校

 

 目黒区立東山中学校は、目黒区立第一中学校分校として、目黒区立菅刈小学校と同一棟の校舎を10教室分折半して発足し、昭和33年に「目黒区立東山中学校」として設立開校した。その後、平成21年度には開校52年目を迎えた伝統に輝く学校である。

 目黒区内では最も規模の大きい区立中学校で、周辺は東山貝塚跡や閑静な住宅地にある学習環境に恵まれた学校である。

 本校に学ぶ生徒は「自ら学びとろう」という気持ちで、確かな伝統を受け継ぎ、学習・学校行事や部活動等の文武両道に取り組んでいる。また、昭和46年文部省海外勤務者子女教育研究協力校の指定を受けて以来、31年間、帰国生徒教育や国際理解教育に関して研究を続けている。

1 教育目標

 文武両道の精神をふまえ、人間性豊かな生徒を育成する。

(1)心身を鍛え実践する生徒(つよく)

(2)自ら進んで学びとる生徒(かしこく)

(3)豊かな心を持ち協力する生徒(あたたかく)

2 帰国・外国人生徒受け入れ校

 昭和46年に、文部省海外勤務者子女教育研究協力校の指定を受けて以来、「帰国・外国人生徒受け入れ促進事業センター校」として果たしてきた成果を、全都に発信してきた。

 現在は、「帰国・外国人生徒と共に進める教育の国際化推進地域のセンター校」の指定を受け、全校生徒の約7分の1が、帰国生徒である。

(1)指導方針

 ① 帰国・外国人生徒だけの特別学級は編成せずに、通常の学級に在籍させる。

 ② 常時、教育相談の機会を設けて、個別指導を重視する。

 ③ 各学級の中では生活条件の差異による個人差を相互に理解させて共に学び合う気風を養

  う。

 ④ 生徒の状況に応じて、特別指導を行い、指導期間も柔軟に定める。

(2)帰国状況

 アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スイス、ベルギー、オーストラリア、セルビア、ロシア、ガーナ、中国、スリランカ、タイ、インドネシア、カンボジア、ベトナム、香港、韓国、シンガポールなど、世界各国から帰国した生徒が在籍している。

(3)指導状況

 生徒の実態は、10年以上海外で生活してきた生徒や1~2年ほどで帰国した生徒、海外の現地校のみで学んだ生徒や海外で日本語の補充教室や日本人学校にも通っていた生徒など、実に様々である。そうした生徒たちに対して、全教員が生徒の生活や学習を観察して、保護者と連携を密にしながら、個別に適応指導も行っている。

 例えば、日常の授業の中で生徒の実態を観察して、必要に応じて「取り出し授業」や「補充授業」を行い、生活習慣の違いを学ばせる等の対応をしている。また、放課後、帰国生徒の担当教員とALTのティームティーチングの形態で、「英語教室」を週2回(月・水曜日)設け、英語力保持・向上の授業も行っている。  また、「帰国・外国人生徒保護者会」を年間2回開き、保護者間のコミュニケーションを深めたり、子どもの卒業後の進路情報等の収集の場としている。(2009.12.18)

▽人権尊重教育推進校  練馬区立開進第二中学校

 

 練馬区立開進第二中学校は、昭和22年に新制の中学校として開校した。練馬区内でも歴史と伝統のある学校である。

 明治15年、当時「下練馬村」と呼ばれたこの地域に、新しい公立学校を建設するにあたり、氷川神社の神官であった風祭宝信氏が「開進学校」という名を選んだと伝えられている。

 「開進」という校名は、「開智以進徳(智を開き以って徳に進まん)」という言葉に由来する。生徒は、この校名を選んだ人々の願いを各自の心として学業に励み、人格を磨き、社会に役立つ人間の育成を図るよう絶えまざる努力を積み重ねている。

 

1 教育目標

  21世紀に生きる平和的な国家及び社会の形成者として真理と正義を愛し、個人の価値を尊び、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な生徒の育成を目指す。

 

2 学校づくりの基本的な考え方

 (1) 人権尊重教育を柱に助け合い支え合う人間関係づくりを進める。

 (2) 恵まれた環境に支えられた素直で明るい生徒たちの確かな学力を育成する。

 

3 人権尊重教育を柱とした体験的学習の重視

 (1)総合的な学習の時間の充実

   ① 障害理解教育:「難聴学級の校内設置」(都内公立中学校で12学級設置)をはじめ

    とする障害のある人との交流

   ② 地域から学ぶ職場体験

   ③ 農業体験を中心とする修学旅行

   ④ 留学生から学ぶ国際理解

   ⑤ 命の授業等

 (2)道徳教育の充実

   ① 人権尊重の視点に立ち、挨拶や言葉遣い、決められた時間を守ること等の指導や生活

    環境・学習環境の整備

   ② 学校教育の全体を通して道徳教育を実践し「心の教育」や「生き方の教育」の充実を

    図る

   ③ 「道徳で取り組む人権課題」を全体テーマとした、道徳授業地区公開講座の実施

 

4 恵まれた環境を生かした教育

 校庭は桜・柳・銀杏の並木に囲まれ、花壇には四季折々の花が咲き並び、恵まれた環境の中にある。また、公立学校としては珍しいセミナーハウスや学校農園の施設を保有している。

① セミナーハウスでは、本校の行事のほか、学校を含めた行政機関および地域の人々の研修

 会・講演会・講習会・宿泊行事等に活用されている。

② 学校農園は部活動(農部)の生徒が地域の農家の方の指導を受けながら野菜作りに取り組

 み、生産物は給食の食材として利用されている。

③ 広い校庭(都内中学校では最も広い:25,889㎡)を生かして部活動が盛んで、シーズンには

 各種大会会場として利用されている。(2009.12.18)

▽スポーツ教育推進校  千代田区立麹町中学校

 

 千代田区立麹町中学校は、昭和22年4月1日 新学制実施により、千代田区平河町に設立された。近隣には皇居や国会議事堂、最高裁判所、国会図書館、イギリス大使館など、日本の政治・経済の中心地にある。

 本年で開校63年目を迎える歴史と伝統に輝く学校である。開校以来、「進取の気性」の精神をふまえ、ゆるぎない伝統と歴史を基盤に、「人間尊重と相互信頼の上に立って、豊かな人間性の育成」を教育目標として、教育活動を進めている。

 

1.教育目標

 人間尊重と相互信頼の上に立って、豊かな人間性の育成を図り、次の開発を目指す。

自主性:主体的に学習し、生活する生徒を育成する

社会性:広い視野に立って考え、社会の発展に貢献する生徒を育成する

創造性:豊かな発想を持ち、創意工夫する生徒を育成する

 

2.特色ある教育活動 -夢を叶える教育活動-

 わかる学習・鍛える心身・未来をつかむキャリア教育を中核として、以下の教育を推進している。

 (1)国際理解教育:主に日本の伝統・文化理解教育の推進

 (2)帰国生徒の受け入れ:帰国生徒の受け入れの実績をもとに、適応相談・指導を実施

 (3)キャリア教育:望ましい勤労観や職業観の育成を図るとともに、進路選択能力の育成

 (4)体力向上:生徒の運動体験不足の改善策として楽しい運動機会の工夫

 (5)健康・食育:大切な健康課題への積極的な取り組み

 (6)環境教育:千代田エコシステムの取り組みとしての環境教育の推進

 (7)教育相談:生徒・保護者の心の相談活動の推進

 

3.スポーツ教育推進校としての取り組み

(1)研究主題 進んで運動に親しみ体力向上に取り組む生徒の育成 ~ 個に応じた指導の工夫を通して ~

(2)研究期間 平成20年~22年

(3)研究の目的

 本校は国際理解教育を特色として、知・徳・体の調和のとれた教育活動を推進しており、国際社会において、逞しく生きる力を身につけ、自己実現を図る生徒の育成を目指してい る。そのため、全教育活動を通して、個々の能力・適性に応じた指導により、「生きる力」を育成することが大切であり、保健体育科として「体力・健康」については重要課題として取り組んでいる。また、本校は校舎改築のために、平成20年9月から、一部体育館を残して、近隣の元小学校を仮校舎として教育活動を行っている。しかし、体育施設は広さ(校庭の面積:4062㎡、体育館の面積:550㎡)と場所の関係から大きな課題を抱えている。さらに、本校生徒の体力は、全国平均と比較してもう一歩の状況、筋力、瞬発力、敏捷性、持久力等に課題があり、計画的に対応する必要があった。そこで、日々の体育活動を通して、生徒一人一人が、運動の楽しさ・喜びを体感しながら遊んで運動を行い、体力向上を図ることができるような体育指導の研究に取り組むことにした。

 

4.研究の経緯

 平成20年度千代田区教育委員会の「健康・食育・体力向上事業」の実践と平成21・22年度千代田区研究協力校の研究の中での体育分科会の実践研究並びに、平成22年度スポーツ教育推進校としての実践の総合的なまとめをすることになっている。

 

5.研究実践内容

(1)学習カードを活用した楽しいマラソン練習

 体育的行事の一つである皇居マラソンのために、唯一続けて走ることができる場所は、校舎の回りの歩道である。ランニングコースとしてはアップ・ダウンが激しく問題はあるが、生徒が安全に、かつ意欲を持続し、目標に向かって挑戦できるように、学習カードを工夫し、毎時間の練習の成果や練習に応じた支援ができるようにした。5kmの完走に不安を抱いていた生徒も、見通しをもって練習したため、成果を上げている。生徒達は、マラソンを通して完走の充実感と走る楽しさを実感している。

(2)選択制を導入した授業の実践

 器械運動の授業で、生徒個々の能力に応じて、種目や技の選択をさせ、それぞれの目標に向かって、主体的に学ぶとともに、仲間と学び合いながら、意欲的に技能を習得する指導を工夫している。平成22年度は、塚原体操センタ-から指導員を派遣してもらい、指導の充実を図っている。また、準備運動には、エアロビクスを取り入れ、総合的な体力づくりを継続的に楽しんでいる。(3)地域指導者による剣道指導

 新学習指導要領の武道必修に対応して、地城の剣道会の指導者に講師を依頼し、体育科教師とともに.全学年の剣道指導を実践している。専門性の高い指導者による剣道指導により、生徒達は意欲を喚起し、剣道の魅力を堪能している。

(4)スポーツの魅力に迫る感動的講話

 オリンピック選手やスポーツ関係者を講師に、教科書では学べない感動的なスポーツ教育を推進している。講師には下記の方々を招いた。

・平成20年 体操競技金メダリスト 塚原光男氏

・平成21年 スポーツ研究所所長 広瀬一郎氏

・平成22年 アテネオリンピック陸上競技 出場 山村貴彦氏

<楽しい挑戦>

▽ 麹町フィットネス

 運動部はもちろん、文化部や無所属の生徒が、だれでも参加できる麹町中学校独自のトレーニンクジムがある。年間を通して水曜日の放課後、スポーツ指導員のもとに、麹町中 縄跳び検定、体力トレーニング、卓球、バドミントンなどを、自発的・自主的に行い、いい汗をかく運動の場としている。

 

6 まとめ

 「不自由・不便な教育環境」と生徒の体力の実態から、体育学習や放課後活動を工夫して楽しい運動体験を工夫してきたことで、運動に親しみ、進んで運動する生徒が増えてきた。引き続き、教育環境を有効に活用し、生徒のニーズに応じた楽しい体育学習の在り方を追究していきたい。(2010.9.25)

▽スポーツ教育推進校  八王子市立四谷中学校

 

    八王子市立四谷中学校は、昭和51年4月に八王子市立元八王子中学校を「母体校」として設立された。

 本校は、八王子市の北西部に位置し、四谷交差点の近くの陣馬街道と北浅川に挟まれた旧人口急増地域で、集合住宅、個別住宅が混在しながら建ち並ぶ、比較的閑静な環境にある。

 本年で開校35年目を迎える。開校以来、「学校・地域・保護者」が共に「幸せを開く力」となるという校章に託された願いや夢の実現を目指して、「人間尊重と相互信頼の上に立って、豊かな人間性の育成」を目指して、教育活動を進めている。

  校章は「四谷」の地名の由来から正方形の四つの角をとってデザインされた。4枚の桑の葉は、養蚕が盛んだった地域性を象徴している。

※桑の葉の一枚は生徒、一枚は職員、一枚は保護者、一枚は地域の方々を表している。それぞれが協力し合って四谷中学校を支えていくという願いのもとに、真ん中に「中」を据えている。四者の協力が四つ葉のもつ幸せを開く力となることを念じて、校章が制定された。

 

  1.教育目標と目指す生徒像

 ○ 進んで学習し、ねばり強く努力する人

 ○ みんなと協力し、仕事に責任をもつ人

 ○ 豊かな心をもち、正しい行動のできる人

2.本年度の努力目標

 (1)学習指導の充実:楽しい授業の展開

 (2)支援活動の充実:支援システム委員会、学習クラブ

 (3) 基本的な行動様式を身につけ、規律ある学校生活:生徒とのつながりの重視

 (4)進路指導の充実:3年間を見通したキャリア教育

 (5)道徳指導の充実:全教育活動で充実

 (6)学年・学級経営の充実:学年・学級経営案、組織的な経営

 (7)学習環境整備の充実:清掃・整理整頓、補修・予算関係

 (8)保護者、地域との連携:PTA、地域、ボランティアの活用

 (9)部活動の充実:全教職員による支援、部長会、外部指導員の活用

 (10)新学習指導要領と小中一貫教育を視野に入れた教育課程の実施

 

3.スポーツ教育推進校としての取り組み

 (1)スポーツ教育推進の目標

 ① 全校体制で基礎学力の向上を図るとともに、より専門的な知識・技能の向上を目指したスポーツ教育を推進する。

 ② 一人一人の生徒の個性に合わせたスポーツ教育を展開し、体育科の授業内容のより充実を図り、シラバスを利用した分かりやすく、意欲的に取り組める授業を実践する。

 (2)平成21・22年度スポーツ教育推進校の指定

 体育科授業では、従来からティームティーチングによるグループ学習並びに基礎基本の習得の充実と個々の生徒の能力に応じた、きめ細かなわかりやすい授業の展開を行ってきた中で、21・22年度に東京都のスポーツ教育推進校の指定を受けた。これを契機に、保健体育科のみならず、全教職員のスポーツに対する関心がより高まった。その結果、体育の授業の充実だけでなく、部活動を通しての基礎体力の向上がみられた。特に、中・長距離走では、10%以上タイムの短縮が見られた生徒が40%、投げることに関しては、ほぼ全員が自己新記録を出すなど顕著な結果が表れた。

 (3)スポーツ教育推進校としての具体的な取り組み

 ① トップアスリートによる、スポーツ教育推進

 平成22年1月に、ソウル・ロサンゼルスオリンピック 柔道金メダリスト、現全日本柔道連盟強化副委員長・国士舘大学院教授 斉藤 仁氏から、講演と実技指導を受けた。

 平成22年度は、11月に元全日本女子バレーボール、ロサンゼルスオリンピック 銅メダル、現日本バレーボール協会理事、スポーツコメンテーターの三屋裕子氏に、全校生徒に直接、講義と実技指導をお願いすることになっている。オリンピック選手の直接指導によって、スポーツに対する考え方や、生き方などについて学ぶことができると期待している。

 ② 保健体育の授業(T・Tとスポーツ推進校講師4名の体育科教員)の指導の展開

 本校は、元々、保健体育科にT・Tのための教員の加配を受けているが、今回、東京都のスポーツ教育推進校に指定されたことで、さらに18時間の時間講師配属を受けることとなった。このことにより、保健体育授業には、常に、4名の教員が指導に当たり、個々の生徒へのきめ細かい指導や1時間の授業の中でより運動時間を長く確保し、体力の向上につなげるなど、日々、工夫した授業を展開している。

 また、文部科学省や東京都が行っている「体力テスト」は、年度当初と11月の年2回実施し、生徒の関心や意欲の向上につながる成果が得られている。さらに、指導教員も自校の生徒の不足している体力を正確に把握し、指導の改善につなげている。

 ③ 部活動の充実

 本校は、全校生徒370名余りの規模である。部活動数も参加生徒数も特別に多いわけではない、また、各競技大会への上位進出も特筆するものはない。しかし、全教員、外部指導員、支援する保護者などの部活動に対する意識が高く、「部活動の活性化によって、学校を盛り上げ、良くしていこう」とい意欲が盛り上がっている。

 本校の特徴の一つとして、各部の生徒の代表である部長で構成されている「部長会」が定例化されている点がある。この部長会の代表2名が、生徒会の活動である「中央委員会」に出席し、例えば、「生徒会のあいさつ運動」に部活動として取り組んだり、各部の立場から意見を述べたり、また、クラスや委員会から部活動への要望なども受け入れたりするなど、学校全体の活性化や学校生活の改善に努めている。これは、いわゆる「教師主導の部活による生徒指導」ではなく、生徒の中から「部活を通して学校生活の改善」につながるようになっている。そしてその成果が上がってきている。

 このようなことから、本来の各部の活動も活発である。例えば、夏季休業中は部活の予定で埋め尽くされ、校庭(17、699㎡)・体育館(571㎡)・校舎内(文化部も含む)とも生徒の姿が途絶えることがない状況である。

 ④ 武道(剣道)の重視、及び武道場(253㎡)の新築(平成22年10月完成予定)

 本校は、以前から剣道部の活動が盛んであり、関東・全国大会へも出場しており、現在の部員も都大会の上位に進出している。これは、代々、剣道を指導できる顧問(教員)を確保してきたことと同時に、地域の剣道関係者とも深い連携を構築してきた成果である。今回の武道場の新築も、スポーツ教育推進校として、保健体育の教科指導・部活動・地域スポーツで広く活用するため、教育委員会との協議の結果、武道場を本校に建設することとなった。(2010.9.26)

◇第4回目に紹介する特色ある学校(園)では、まず、区立の全幼稚園が「預かり保育」を実践している中の一幼稚園を紹介するとともに、順次確かな成果挙げている学校を紹介する。

 

▽「預かり保育」実践園 ━ 文京区立第一幼稚園

 

   文京区立第一幼稚園は、明治20年6月、現文京区立誠之小学校の一室を使用して開園した。そして、明治30年11月には、現在の地に文京区立誠之小学校附属幼稚園として独立園舎が新築された。それ以来、常に一人一人の子どもたちの健やかな成長を願い幼児期という大切な時期の教育を進め、現在に至っている。平成19年12月には、開園120周年記念式典及び祝賀会を挙行するなど、歴史と伝統に輝く幼稚園である。

 

1.第一幼稚園の教育目標

 人間尊重の精神に基づき、幼児が個性を発揮し、主体的に行動して、豊かに心がふれあう幼児の育成を目指す。

 ○ げんきなこども

 ○ やさしいこども

 ○ つくりだすこども

 

2.「預かり保育」のねらい

  少子化、都市化、情報化等が進む今日、子どもたちが健全に成長発達するための豊かな経験をすることが難しい環境になっている。このような状況において、常に一人一人の子どもたちの健やかな成長を願い、幼児期という大切な時期の教育を進めていくことが、今、最も重要なことである。

 本区では、学校教育法第24条に示されている保護者への子育てを支援する「子育て支援」と保育園待機児対策の一環として、平成21年度より全園で預かり保育を実施することになった。

○ 幼児の発達に配慮しながら、ゆったりとした雰囲気のなかで安心、安定して過ごせるようにする。

○ 同年齢・異年齢のいろいろな友達とかかわって遊べるようにする。

○ 教育課程内の活動と預かり保育の内容とを連動させ、幼児にとって豊かな体験になるようにする。

 

3.「預かり保育」の取り組み

 実施に当たっては、幼児の生活を大切に「幼児期にふさわしい預かり保育」の展開ができるように配慮している。

 (1)概要

○ 対象幼児:保護者が定期的に「預かり保育」を登録している幼児15名と、事前に「一時預かり」を予定している幼児10名

○ 預かり保育の時間:保育終了後から4時間30分(長期休業中は9時開始)

○ 預かり保育の費用:登録者月6000円(夏季休業中も)一時預かりの幼児は1回500円

○ 保育担当者:幼稚園教諭または保育士の資格所有者で非常勤職員

(2)基本的な考え方

 本園の預かり保育は、保護者の育児を肩代わりするものではない。保護者の子育ての状況や子どもを取り巻く環境などを考慮し、幼稚園が行う子育て支援として行う。したがって子どもの疲労感や心情などについて保護者と十分に話し合い、その上に立って適切な方向を見出していく。

(3)実践

 本園には、平成22年度11月現在、2年保育4歳児2学級、5歳児2学級合計4学級95名の幼児が在園している。預かり保育は「なかよし広場」の名称で実施している。 「なかよし広場」においては、単に幼児を預かるのではなく、他学級や異年齢など様々な友達と仲良くなってほしいという願いを重要視している。保育室は、午前中に地域の未就園児が使用している部屋と共有である。 ① 通常(保育終了後)のプログラム

○ 保育終了後 :預かり保育担当者が保育室まで幼児を迎えにいく。

○ 集合     :クラスの帽子をかぶる。

○ 好きな遊び :体調に合わせて室内か室外かを考える。

○ おやつ    :アレルギー対応に留意する。

○ 好きな遊び :体調に合わせて室内か室外かを考える。

○ 降園    :・引き取りカードを確認して幼児の保護者に引き渡す。

        ・怪我や子どもの様子の伝達や学級や園からの掲示板をみていくことを促す。

 ② 夏季休業中のプログラム

 原則として登録者のみであるが、緊急時の場合の一時利用も受け入れている。連日一 日7時間を幼稚園で過ごす子どももでてくる。そこで、水遊びや動物の世話など、生活 に変化をもたせ、幼稚園ならではの活動内容を工夫している。特に保護者と子どもの会 話のきっかけになるように、その日の子どもの様子を掲示したり、個々の子どもの様子 を伝えるように心がけている。

○ 登園(9:00):親子で預かり保育担当と挨拶

○ 好きな遊び  :室内でゲームやぬり絵、ミニカーなど

○ みんなで一緒の遊び:水あそび、飼育している動物の世話など

○ お弁当 :暑さ対策、衛生管理などに配慮

○ 昼寝 :昼寝用コットベッドを使用して昼寝

○ 好きな遊び

○ おやつ

○ 降園(16:30)

 

4.幼児の状況や教職員の意識等

○ 幼児が慣れている幼稚園での預かり保育のため、安心して過ごすことができ、預かり保育な

 らではの遊びや教育課程内の経験を深めることができている。

○ 異年齢と自然にかかわる機会が多いため、年少組は年長組に教えてもらったり、年長組は年

 少組に優しく接して世話をしたりするなど、相互の交流も活発になってきている。

○ 幼児の成長や課題を担任や預かり保育担当者など、全職員で共有できる。そのため、教育課  程内で見られない幼児の姿を多面的にみることができ、幼児理解が深まってきている。

○ 園内の環境を見直すともに、教育課程内の教育環境を検討する機会にもなっている。

 

5.保護者や地域の状況等

○ 幼児の様子が分かる幼稚園での預かり保育が実施されているため、保護者は安心して、幼児   を預けて用事や仕事をすませることができる。このことが保護者の安定感や信頼感につながっていき、子育て支援の役割を果たしている。

○ 預かり保育が始まったことで未就園児の親子をはじめてとし、様々な人が公立幼稚園の教育 に関心を示す機会となっている。

○ 地域の人材や施設を開拓し幼稚園、家庭、地域をつなぐきっかけが増してきている。22.12.1

 

▽ 国際社会で活躍できる人材の育成を目指して ━ 東京都立国際高等学校

 

   東京都立国際高等学校は、都立学校では初めての国際学科専科の高等学校として平成元年に創立され、本年で開校22年目の新進気鋭に富んだ学校である。

 この22年間に積み重ねてきた国際理解教育および外国語教育の実績は、国内・海外を問わず各方面から高い評価を得ている。

 

  1.目指す学校像

 都立で初めての国際学科専科の学校として、その設立の趣旨に基づき、国際化時代に対応できる優れた外国語能力と豊かな国際感覚を身につけた有為な人材の育成を目指し、国際理解教育のパイロット校として教育内容の充実を図っている。自主性に富んだ多様な生徒を受け入れ、活力のある学校生活を送るなかで、一人ひとりの進路希望を実現させることを目指している。

 

   2.教育目標

 「調和のとれた国際感覚を身につけ、世界の人々から信頼され、尊敬される人材の育成を目指す」 この理念を実現するため、次の教育目標を設定している。

(1)豊かな人間性を養い、主体的に考え、創造性に富んだ個性の伸長を図る。

(2)日本の文化・伝統を理解し、尊重する態度を養うとともに、異なる国、民族、文化を理解し、尊敬し、共に生きる姿勢を育成する。

(3)心身を鍛え、積極的に国際社会で行動する意欲を持った人材を育成する。

 

   3.国際高校に学ぶ生徒

 国際高校には、様々な文化的背景を持つ生徒たちが学んでおり、学校の理念を象徴している。また、1974年に採択された国際理解教育に関するユネスコ勧告に基づいた指導原則に立脚した「国際学科の専門諸科目」と「高度な外国語能力の達成」という目標は、国際高校の教育課程の二大柱を成している。つまり、グローバルな視点に立っての人間理解と国際理解を通して、心身共にバランスの取れた人間を育成する全人教育が学校の理念である。この理念の具現化のために、10年先、20年先を視野において、さらなる躍進を期している。

 

   4.授業について

 国際学科のみを設置している学校である。 教育課程は普通教科と専門教科から構成されている。

 外国語を除く普通教科は、他の都立高校とほぼ同一内容の科目である。 外国語および国際理解を中心とする専門教科は国際高校独自の内容である。

 特色ある教科として、外国語、国際理解、課題研究が挙げられる。

(1) 外国語科

 主に英語を学ぶ。 しかし、普通高校で学ぶ英語よりも高度な内容である。 教材は教科書に限らず、海外で発行されている書籍なども活用している。

 読む力、書く力はもちろん、聞く力、話す力も十分に身に付くように配慮している。特に外国人市民講師(日本在住のネイティブスピーカー)、外国人英語等教育補助員(ALT)から直接学ぶ機会を多くしている。また、希望により英語以外の外国語(ドイツ語、フランス語、スペイン語、中国語、朝鮮語)を学ぶことができる。

(2) 国際理解科

 国際理解推進の行事などを通じて、国際感覚の育成は、これまでも多くの学校で実践しており、国際高校でも国際理解教育のパイオニアとして積極的に企画、推進している。しかし、最大の特色は、毎日学ぶ教科・科目の中に国際理解を促進することを主目標にした教科・科目を系統的に位置づけ、 学年ごとに必要な科目の履修を定めていることである。

 また、「外国人に日本の文化を紹介したい」といった希望にも対応するため、必要な知識・技能・能力・態度などを教科・科目の学習を通して、学べるようにも配慮している。

 国際高校独自の教科・科目で、自校で開発した教材を活用するなど、どの科目も各々多様な授業方法を工夫し、授業の深化を図っている。レポート作成や実習など自発性を大切にした学習方法も工夫している。これらの教科・科目においては、指導する側も、学ぶ側も苦労は多い。しかし、専門分野の研究者、民間の実務者から直接指導を受ける科目も多く、それぞれ魅力ある学習内容を創りあげるよう努力している。

(3) 総合的な学習の時間「課題研究」

 都立高校においても2003年度から「総合的な学習の時間」が導入されることとなった。国際高校では従来から専門科目の一つとして「課題研究」を設定していたため、この「課題研究」を総合的な学習の時間に位置づけた。

 1年生は、本格的な論文を執筆するための準備として、資料検索や調査方法、 文章を書く技術など、基本的な内容について学習し、教科「奉仕」の授業も参考に自分の研究テーマを模索することを主な目標としている。

 2、3年生においては指導教諭の助言のもとに、調査・研究を通して論文を執筆し、提出することになっている。

 

   5.国際活動

(1)日本の伝統・文化理解教育

 国際理解科目の「日本文化」「伝統工芸」「社会生活」「伝統芸能」などがあり、選択制となっている。選択した科目によって、様々な日本文化を学習・体験する。具体的なものをいくつかあげると、風呂敷の使い方、そば打ち体験、能の体験などである。

(2)日韓高校生交流

 韓国のソウル外国語高校および仁川外国語高校と姉妹校になっている。両校との交流の歴史は長く、毎年の修学旅行で交互に訪問している。2010年度は4月に仁川外国語高校、7月にソウル外国語高校の200名を超える生徒が国際高校を訪問し、11月には国際高校の2年生が仁川外国語高校を訪問して絆を深めている。

(3)模擬国連

 毎年、日本模擬国連委員会が主催する模擬国連への出場を目指して、教育活動を展開しているが、ここ数年、本選への出場は叶っていない。しかし、ただ外国語の知識を習得するだけでなく、外国語の運用能力を高めるための目標として毎年取組んでいる。

(4)国際ボランティア同好会

 日本国内でのボランティア事業にかかわらず、国際的な視野に立ったボランティア活動を展開している。毎年、日本の夏季休業期間にあたる8月に、ポーランドの小学校とインターネット回線を利用したTV電話での交流活動をしている。日本の文化を紹介し、ポーランドの小学生からの日本に関する質問に応じ、日本理解を推進している。

(5)海外帰国生徒・在京外国人の在籍

 国際高校には海外帰国生徒・在京外国人が、全生徒数の約3割在籍している。平成22年度入試では一般生徒枠160名、海外帰国生徒枠40名(4月生)、在京外国人枠25名(4月生)、現地校・在京外国人枠15名(9月生)を募集した。その他、海外帰国生徒枠での受検資格要件には該当しないが、海外在住経験のある生徒、留学経験のある生徒など半数近い生徒が何らかの海外生活の経験を持っていると思われる。

(6)その他

 平成22年度は、駐日欧州連合代表部が主催する「EUがあなたの学校にやってくる」プログラムに応募し、イギリス公使を迎えて、2年生対象でEUの紹介、説明を行った。もちろん講演は英語で行われ、そのあとの質疑応答も英語で活発に行われた。国際社会の政治・文化・歴史などを英語で論じることができるのも国際高校ならではの活動である。   (2010.12.28)

 

▽ 地域・家庭・学校を元気づけるビッグバンドクラブ ━  千代田区立和泉小学校

 

   千代田区立和泉小学校は、平成5年4月1日、佐久間小学校と今川小学校の輝かしい伝統と歴史を引き継ぎ、21世紀の教育を見通した新たな学校として創立された。

 両校が統合したのは、千代田区の「千代田区公共施設適正配置構想」(平成3年12月21日公表)によるものである。この構想の一環として、「区立学校の適正規模・適正配置」が行われ、幼稚園14園、小学校14校が、「新たな幼稚園8園、小学校8校」として発足した。

 開校以来18年間、今川・佐久間小学校の歴史と伝統を基盤に、教育活動の中心に子どもを据え、個々の子どもを伸ばす教育実践が積み重ねられている。

 

1.和泉プラン(学校経営)の基本

(1)教育目標 ━ 人にやさしく 自分につよく 明るく 元気な 和泉の子

(2)地域・家庭とともに創る学校

(3)一蓮托生で和泉の教育を推進

 

2.和泉ビジョン(目指す学校)

(1)子ども、教師・職員ともに生き生きと活躍する学校

  ① 和泉の子として誇りをもつ、生き生きとした子ども

  ② 信頼と協力を基盤に学校経営へ参画する生き生きとした教師・職員

(2)教師力を高める研修・研究の活発な学校

 ① 確かな学びが育つ学校教育

 ② 各教科・領域授業の改善・充実

(3)命の尊さを大前提とした安心・安全な学校

 ① 生命観、倫理観、正義感の育成

② かかわりを重視した教育活動の展開

(4)地域・家庭と一体となった学校

 ① 地域との連携を日常的に取り込んだ教育の実現

 ② 互いの役割を精査・確認した、家庭との緊密な連携の実現

 

3.特色ある教育活動 (和泉スタイル)

(1)きめ細かな学習指導の充実と地域に根ざした教育の推進

 ① 和泉子育ち連携講座(特別授業)の開催

 ② スキル・読書タイムの設置(授業時数にカウントせず 年間35時間分)

 ③ 教科担任制指導及び少人数指導(算数)の充実

 ④ 和泉スタートカリキュラムの導入

(2)地域、家庭との連携(地域・家庭連携室の設置)

 本校は地域・家庭とともに、子どもたち一人一人に自信と誇りを育む教育活動を展開し、元気溢れる学校を目指している。地域は、子どもたちの先生として、教材・教室として、また家族として、学校に全面的に協力してくれている。

(3)読み聞かせスタッフ・司書ボランティアの活動

 保護者から「読み聞かせスタッフ」を募り、読書タイムに読み聞かせを行っている。現在、スタッフの人数は11名となり、読み聞かせスタッフの輪が広がりつつある。読み聞かせは隔月、2週間ぐらいの期間で実施している。

 豊かな心を育てる図書の検討をミーティングで行うとともに、回数、内容、方法などはスタッフの意思を大切にし、スタッフ各自の計画にゆだねている。

 保護者の熱意ある読み聞かせに、子どもの本に対する興味も高まってきている。静かなひと時の中にスタッフと子どもたちの心の交流を感じている。

(4)ビッグバンドの活動

 本校の「ビックバンドクラブ・イズミノーツ」は、今年度、創設11年目を迎えた。4年生から6年生までの有志で構成され、現在の部員数は35名である。子どもたちが考えた今年度の目標は、「姿勢正しく 笑顔を忘れず みんなの模範だ バンドの子」である。この目標達成に向かって、毎日自主的に練習を行う活動に力を入れている。

 指導担当である音楽教諭が、朝練習と放課後練習を中心に活動を展開し、土曜日の活動も行っている。パート練習では、その道の専門家に直接手ほどきを受ける機会にも恵まれ、子どもたちは日々努力を続けている。得意とするジャンルは「ジャズ」であり、ベニ-・グッドマンの「シィング・シィング・シィング」が得意な曲目である。

 また、ビッグバンドクラブ保護者会が組織され、子どもたちが安心して演奏活動に専念できる様々な条件等の整備に当たっている。さらに、学校を取り巻く16町会をはじめ、本区並びに教育委員会から手厚い支援や演奏機会をいただき活動の幅を広げてきた。

 11回目を迎えた今年度の定期演奏会では、ゲストに守屋純子さんのトリオとエリック宮城さんを迎えた。日本国内だけでなく、世界で活躍されている方々である。ピアニストの守屋さんは、かつて本校定期演奏会に初めて招待したゲストである。また、エリック宮城さんは、トランペットを志す者にとっては憧れの方である。一流の方々の音楽を目の前で聴くとともに共演できたのは、子どもたちにとって、夢のようなひと時であったに違いない。

 ひたむきな音楽への情熱に後押しされている「ビッグバンドクラブ・イズミノーツ」の奏でる音色は、以下に紹介する様々な行事や演奏会等の出演を通して進化を続けている。

 

 <平成22年度1年間のあゆみ>

 4月:入学式、1年生を迎える会、朗読とバンドの読み聞かせコラボ(区役所・21年度)

 5月:ラ・フォル・ジュルネ・ジャポン(東京国際フォーラム)

 6月:アイルランド交流会(21年度)

 7月:千代田区社会を明るくする運動地区大会、七夕祭り(お茶の水聖橋口)、

 7月:第13回ほほえみプラザ交流会、岩本町サマーフェスティバル

 8月:丸の内キッズフェスタ(東京国際フォーラム)

 9月:第14回ほほえみプラザ交流会、秋季大運動会

 10月:茗渓通りスケッチ大会、千代田区教育委員会研究協力校研究発表会(本校)

 11月:第8回地域ふれあいコンサート(和泉公園)、音楽会

 11月:天皇陛下御在位20年奉祝国民祭典(皇居・21年度)

 12月:ジャイアンツがやってきた(阿部選手・加治前選手歓迎演奏)

 12月:クリスマスコンサート(お茶の水商店会)

 2月:第11回定期演奏会(トッパンホール)

 3月:6年生を送る会、卒業式

 「ビッグバンドの活動」を、地域・家庭・学校の宝として、今後も継続していく。

 (4)その他の活動

  ① 神田囃子

 神田囃子子供連の前身は神田囃子佐久間子供連で、昭和56年9月に始まった。 現在子供連として18年目を歩んでいる。

 平成15年8月22日、東京都の「触れる、楽しむ、日本の文化、世界の文化」に参加した。卒業生は、8月30日、全国高等学校総合文化祭と江戸開府400年記念大会に参加した。

 ② 神田雷神太鼓

 毎週土曜日に音楽室にて練習を重ね、神田囃子とともに学校行事や地域行事等で雄姿を披露してきている。

  ③ 少年野球

 和泉少年野球チームは、区内外の多くの大会で優勝・入賞を果たし、平成22年度も千代田区春季少年野球大会を制覇した。(4年生以下チーム)

 ④ 少年少女バレー

 和泉ドルフィンズは、毎月2回、土曜日に練習を重ね、バレーボール好きの子どもたちを育んでいる。

 ⑤ 空手教室

 和泉子供空手倶楽部で子どもたちは、日本の伝統文化を空手道という武道を通して学んでいる。      (2011.03.19)

 

◇第5回目に紹介する特色ある学校は、去る3月11日の東日本大震災を教訓として東京都の公立学校(園)もこれまでの防災教育及び防災訓練等を大幅に見直すことが求められています。今回は、都教委から「安全教育推進校」として指定を受けた学校(小中高)を紹介する。

 

▽「チャイム姿勢」や地域と連携した防災訓練 ━  武蔵村山市立第九小学校

 

   武蔵村山市立第九小学校は、武蔵村山市のほぼ中央に位置している。北は狭山丘陵、宅地化は進むが茶畑に囲まれた田園地帯に、昭和55年4月1日開校した。同年度内に学校環境整備事業・植樹事業、校歌・校章発表会、PTA結成等を完了し新たな学校としての基盤を築いた。

 平成22年度には、開校30周年を迎えた。この間、交通安全優良校表彰、理科教育振興優良校受賞、文部科学省及び武蔵村山市「英語活動等国際理解活動推進授業」拠点校の実践等、子どもを中心に据え教育活動を着実に積み重ねる等、校風と伝統を創り上げてきた。

1 教育目標

(1)教育目標

 心身ともに健康で知性と感性に富み、国際社会から信頼される基礎を身に付けた人間性豊かな児童の育成を目指し、次の目標を設定する。

 ○ たくましい子 ◎ かしこい子 ○ がんばる子 ○ やさしい子

(2) 重点化

 ◎ かしこい子:筋道を立ててよく考え、進んで学び創造的に考える子

2 目指す特色ある学校像

◎ 武蔵村山市立第九小学校の目指すキーワード:魅力・活力・信頼

(1)魅力のある学校:分かる授業・楽しい授業等魅力ある教育活動を進める。

(2)活力のある学校:自分の力を充分発揮し、生き生きと活力ある学校生活を送る。

(3)信頼される学校:家庭・地域との連携を図り、児童・保護者・市民から信頼される学校を創る。 3 特色ある教育活動

(1)たてわり班(異学年齢集団)活動:全校遠足・遊び・毎日の清掃活動

(2)地域との連携

 ① 茶摘みと製茶(昔ながらの炭の煤炉を使っての手もみ製茶)を全児童が体験する。

 ② もちつき大会(武蔵村山の水田で5年生が育てたもち米を使用)

 ③ 地域と連携した防災訓練(九小祭で防災訓練とゲームを体験する。)

(3)英語活動

 武蔵村山市の小学校は1年生から英語活動を行っている。その中でも本校は英語活動の研究を積極的に推進し、武蔵村山市のセンター校としての役割を担っている。本年度も武蔵村山市と民間研究団体の研究指定を受け研究の深化に努めている。

 ① 武蔵村山市の研究指定校として研究4年目

 ② 平成21年度 文部科学省及び武蔵村山市指定「外国語活動」研究発表会

 ③ 平成21年度からカリキュラムの作成

 ④ 平成23年度 アクティビティDVDの作成(予定)

(4)安全指導

① 集団登校(4月、長期休業後)

4月の1ヶ月間、夏季休業日と冬季休業日あけの1週間、地域班による集団登校を保護者と連携して行っている。右側を歩く等、登校時の確認を行うことによって、登校時の安全性が高まる。

 ② チャイム姿勢

〈 チャイム姿勢のねらい〉

○ 全員が遊びをやめる。

○ 背筋を伸ばし姿勢を正す。(開校時以来継続している。)

 ○ 遊びと勉強のけじめをつける。

・20分休みと昼休み終了のチャイムと同時に遊びをやめる。チャイムの間、背筋を伸ばした休めの姿勢で静止する。喧噪が静寂となる。チャイムが終わると一斉に玄関に向かう。

・チャイム姿勢は全児童が身に付けている。チャイムと同時に遊びをやめ、チャイムが終わると同時に校舎に向かう姿が見られる。完全な一方通行になるので、玄関での怪我等がない。いつまでも遊んでいる児童も見られない。

③ 交通安全教室

 1・2・3年生:学区域に出て、実際の信号や横断歩道を使い、交通安全学習を実施する。

 4年生:自転車講習会。実技テストとペーパーテストを行い、合格者に免許を与える。(毎年全員合格)

 5・6年生:自転車講習会

 以上のように、警察・地域・保護者と連携して全学年で実施している。

4 地域と連携した防災訓練

11月第1土曜日の東京都教育の日に合わせて、地域との連携行事「九小祭」を行っている。「九小祭」ではゲーム等の他に防災体験を行うコーナーを設けている。

(1)ねらい

児童、家庭、地域が親睦を深めるだけでなく、一緒に防災訓練を体験することによって、連携して防災に努める意識を育てる。

(2)参加者

児童300人(全児童の8割強)、教職員・保護者・地域75人、消防署10人

(3)内容

地震体験、応急手当、通報訓練、AED体験、初期消火等の訓練を起震車、各教室で実施する。児童はグループに分かれて体験学習を行う。指導は消防署の方が行うが、保護者・地域の方も対応する。各グループがすべての防災訓練を体験する。

(4)成果

 ・全児童が起震車体験をしているため、平成23年3月11日の大地震でも落ち着いて行動することができた。

 ・小学生がAEDを使うことは難しい。しかし、AEDや救急法について知ること、倒れている人がいたらどうするかを知ることはできる。防災の基礎を培うことができる。

5 今後の予定

 本校は平成23年度東京都安全教育推進校の指定を受けている。チャイム姿勢など日常生活の中の安全指導、地域と連携した防災訓練の他に今年度は地域マップづくりに取り組んでいく。地域安全マップも保護者・地域と連携して行うことで、児童の意識だけでなく、保護者・地域の安全への意識も高めていきたい。(2011.06.24)

 

▽学校・保護者・地域が一体となって推進する安全教育 ━  国分寺市立第二中学校

 

   国分寺市立第二中学校は、昭和30年、国分寺市で2番目の中学校として、国分寺駅周辺の繁華街を少し離れた閑静な住宅地が広がる落ち着いた環境の中に開校した。

 開校以来今日まで、「師弟同行」・「夢」を校訓として、いつも大きな夢を心に呼び覚ましながら、学校を自己完成の場と悟って、教師と生徒が共に、ひたむきに人間修業に努めることを本校教育の基盤としてきた。

 今年度で、開校56周年を迎える歴史と伝統に輝く学校である。

1 教育目標

 世界の人々の幸福を願い、主体性をもって生きる人になる。

 ○ 健康で たくましく生きる

 ○ みずから学び 創造する

 ○ 心豊かに 互いを尊重する

2 目指す学校像

 ○ 「学ぶ喜び」が実感できる学校

 「わかる授業」「楽しい授業」に努め、生徒に確かな学力を身につけさせる。

 ○ 「ふれあう喜び」が実感できる学校

  生徒同士、生徒と教師、地域の人たちとの人間関係を深めさせる。

 ○ 「生きる喜び」が実感できる学校

  学校生活の中で、一人一人の生徒が認められ活かされる教育活動を展開する。

3 特色ある教育活動

 ○ 思考力や表現力など各教科で育てるべき活用力について具体的な方策による授業実践を通した、確かな学力の伸長

 ○ 数学・英語の少人数指導など指導法の充実

 ○ 隣接する第七小学校との連携を中心に、小中9年間を見通した指導の充実

 ○ 特別支援学級設置校としての環境を生かした、特別支援教育の充実

 ○ 国分寺調査・職場訪問・職場体験など、地域に根ざした教育活動の推進

 ○ 生徒会の地域行事への参加など、地域の方々との直接交流の推進

 ○ スクールカウンセラーや養護教諭・学校復帰支援サポーターを中心とした不登校対策や教育相談活動の充実

4 東京都安全教育推進校

 東京都安全教育推進校として、安全教育プログラムの研究・実践・検証を行い、生徒の変容等の成果を発表する。

 本校は、校区にある本多連合町会と5年間にわたり「地域の安全安心を考える会」を、実施してきた。この会では、当初は「大人のマナー・子供のマナー」をテーマとした、意見交換会であったが、最近は、「インターネット犯罪をどう防ぐか」をテーマに話し合いをしてきた。 平成23年3月12日に予定をしていた第5回目の会合は、東日本大震災の影響のため中止となった。しかし、準備等は順調に進めてきたため、この取組の一部は平成23年6月7日実施のセーフティ教室で紹介した。

(1)東京都安全教育推進校の指定

 平成22年度「地域の安全安心を考える会」を開催するに当たり、東京都青少年治安対策本部ファミリeルール事務局(心の東京革命推進協議会事業の一環)に計画段階から協力を依頼し、都、地域、学校が協力して安全教育に取り組むことになった。そして、地域と共に安全指導に取り組む本校の実践を紹介することをベースにして、昨年度末に安全教育推進校を希望した。本年度、東京都教育委員会安全教育推進校としての指定を受けた。

 平成23年度東京都教育委員会安全教育推進校として「安全教育プログラム」活用した年間指導計画に基づき、安全教育を実践する。公開授業や実践を通して研究し報告する。

(2)安全教育推進校としての取組

 ○ 危険を予測し回避する能力と、他者や社会の安全に貢献できる資質や能力を育てる教育を推進校として実践する。

 ○「安全教育プログラム」(東京都教育委員会編)の実践を通して、計画・実践・検証を行い、研究を推進する。

 ○ 生徒が困難に立ち向かっても生き抜く力を身に付けられる系統的・体系的な安全教育指導の取組を行う。

(3)重点項目

 ○ インターネット犯罪や携帯電話を使った犯罪を回避する情報モラル教育を中心に、東京都青少年治安対策本部ファミリeルール事務局や本多連合町会と連携する。

 ○ 東日本大震災級の災害時における確かな情報収集の方法、活用力、判断力を中学生として身に付ける指導をする。

5 指導計画の概要

(1)公開授業(11月11日(金)予定・・調整中)

 ○ 全クラス 安全にかかわる授業の実践と研究報告を行う。

 ○ 外部からの専門家を招いての実践の取組は、保護者及び地域に公開する。(各学期1回で毎年3回を予定)

 ○ 11月11日(金)予定 安全教育推進「公開授業と研究発表会」(仮称) 講師による講演会又は指導・講評(未定)

(2)セーフティ教室

 ○ 6月7日(火)セーフティ教室「情報モラル」について:東京都青少年治安対策本部

 ○ 9月17日(土)道徳授業地区公開講座の講演会を安全教育指導に結びつけられるように検討中である。

 ○ 11月11日(金)予定 安全教育推進「公開授業と研究発表会」(仮称)      講師による講演会又は指導・講評(未定)

 ○ 3月10日(土)予定 地域の安心安全を考える会      本多連合町会主催のこの会に生徒会を中心に参加  講師(未定)

(3)リーフレットの作成

 ○ 本校の研究の取組と成果・課題をリーフレットにまとめ、発表する。(2月末)

6 期待される成果

(1)生徒の危険を予測し回避する能力や他者や社会の安全に貢献できる資質や能力をはじめとし、これからの人生において生き抜く力を身に付けることができる。

 ○ 検証方法:7月と12月に実施する学校評価アンケートにおいて生徒と教員の評価結果により検証する。

(2)「安全教育プログラム」の実践と研究の報告を通して、中学校の安全教育を系統的・体系的に推進することができることが実証できる。

 ○ 検証方法:本校の安全指導計画の見直しとそれに基づいた実践を管理職が指導案等で把握し、実践報告をさせ、指導することで検証する。

(3)教職員の安全教育と安全管理にかかわる指導力を向上させることができる。

 ○ 検証方法:教員の学校評価アンケートによる変容及びリーフレット作成を通して検証する。(2011.06.24)

 

▽安全な社会づくりに貢献できる生徒の育成を目指す ━  都立秋留台高等学校

 

   都立秋留台高等学校は、東京都立学校設置条例の公布により、昭和51年12月17日創立され、昭和52年4月に第一期生を迎え入れた。

 その後、都立高校改革推進計画「新たな実施計画」に基づき、平成15年全国に先駆けて「学び直し」を基本のコンセプトとするエンカレッジスクールとして再スタートした。

 今年度で、創立35周年を迎える。

1 目指す学校像

 ○ 入学した生徒が全員進路を決めて卒業できる学校

 ○ とことん厳しく、とことん面倒見の良い学校

 ○ 生徒と教職員が明るく元気な学校

2 教育目標と基本方針

(1)教育目標

  真剣・勤勉・善意

 何事も真剣に取り組む、努力を怠らず、他人への思いやりの心をもった人間を育成する。

(2)教育目標を達成するための基本方針

 ① 基礎的・基本的な学力の定着と向上を図り、生徒一人一人に応じた多様な教育課程を通し

 て、自ら学び考える姿勢を培う。

 ② 基本的な生活習慣を確立するとともに、社会生活の基本的ルールを身に付け、社会に貢献

  しようとする明確な規範意識を醸成する。

 ③ 集団生活における個人の責任の大切さを自覚させ、互いの人格を尊重する中で思いやり

  の心と協調性をもった人間を育成する。

3 重点目標と方策

(1) 重点目標1:リニューアルエンカレジ改革の枠組を完成させる。

 ① 学び直しに特化した教育課程を編成して、ゆとりの中で基礎学力の定着を推進する。

 ② 専門高校をモデルとする1年次からの進路指導体制を構築する。

  ・インターシップを中核に、実践的、系統的な3年間のキャリア教育を構築する。

  ・発達障害等のある生徒の就労を支援する新たな取組を検討する。

(2) 重点目標2:落ち着いた学習環境を維持して中途退学者をなくする。

① あらゆる場面で挨拶の励行を徹底する。特に、授業の開始、終了時の礼法の徹底を図る。

② 授業規律の徹底を最重点課題として、全教員で学ぶ場の緊張感を維持する。

③ 部活動の全員加入を推進し、部活動顧問全員で部活動の活性化を支援する。

4 特色ある教育活動

(1)エンカレッジスクールの構築

 エンカレッジ(Encourage)とは、「励ます」「応援する」という意味である。中学校まで自分の力を十分に発揮できなかった生徒の可能性を最大限に伸ばすことをねらいとしている。

 義務教育段階の学習内容を個別に学習する学校設定科目「ベーシック」、30分授業、2名担任制、体験学習、習熟度別授業や少人数授業、キャリアガイダンス「トライ」「ジャンプ」等、基礎から丁寧に「学び直し」ができる高校として、中学生や保護者から大きな期待と支持を得ている。

(2)エンカレッジの特色

 *「ベーシック」:社会生活に必要な基礎基本を身につける学習で、つまずきを自らの力で発見・克服できるようにする本校独自の学校設定科目である。

 *「ベーシック」の内容:義務教育段階の学習を各自の進度に合わせて行っている。国語、数学、英語3教科を週3回(3単位)、1クラス教師3名TTで実施。

 *「30分授業」:1年次に5教科(国語、数学、地歴、理科、英語)2単位を30分で実施。

 *「キャリアガイダンス」:1年次「トライ」、2年次「ジャンプ」各1単位実施。

 *「キャリアガイダンス」の内容:適性検査、自己理解、職業理解、上級学校理解等、2年次は全員参加のインターンシップ実施

 *「2名担任制」:1、2年次担任2名配置(基本的に男女ペアで生徒にきめ細かく対応)

(3)社会生活の基本的ルールを身に付け、社会に貢献しようとする意識を育むために、ボランティア活動を推奨し、単位認定をする。

(4)心身の健康と生命の安全を守る教育に取り組み、健康つくりのための講演会やセー フティ教室を実施する。

(5)開かれた学校づくりの一環として、授業公開を実施する。生徒、保護者、地域の学校評価を謙虚に受けとめ、教育活動の改善を通して、生徒・保護者の期待に応える学校、地域に信頼される学校を目指す。

(6)授業の改善を図るため、年間60回の研究授業を実施して、教員相互の切磋琢磨を促し、OJTによる授業力向上を推進している。

5 安全教育

 本校では、これまでに安全教育の一環として、救急救命士の資格取得や防災訓練など、地域の消防署との連携を推進してきた。毎年100名を越える救急救命士の資格取得などにより、消防署から特別表彰を受けるなど、地域に貢献できる安全教育の成果が見られるようになった。こうした経緯を踏まえ、平成23年度より、東京都の安全教育推進校としての指定を受けた。

(1)安全教育推進校としての取組内容

 ① 研究主題

 ・地震等の災害から身を守り、災害発生時に適切な行動ができる安全教育

 ・交通事故防止に向けた交通安全教育

 ② 推進内容

 ・消防署と連携し、地震についての防災教育を行う。

 ・警察署と連携し、日常的に通学路における徒歩や自転車の交通安全教育を行う。

 ③ 期待される効果

 ・災害の発生時に自分の身を守る方法を身に付ける

 ・地震などの大規模災害が発生したときに地域の一員として救援活動や支援活動に参加できる。

 ・地域の一員として防災意識を持ち、安全な街づくりに貢献できる。

 ・登下校なども含めた日常の生活において、交通安全を常に意識することができる。

(2)今後の課題

 これまで培ってきた地域の消防署や警察署との連携をさらに充実させる。また、今回の東日本大震災の発生直後、校内放送による安全確認の指示に従い、生徒は冷静かつ適切に行動した。その後、学校が帰宅支援ステーションとなり、帰宅困難になった生徒を保護し、職員と保護者が連携・協力して、全員を安全に帰宅させた。この貴重な体験を教訓として、生徒の日常的で主体的な防災意識をさらに高めていく。さらに、年間の安全教育推進計画を策定し、地域の関係機関やPTAなどの協力を得て、授業やHRだけでなく、登下校を含め家庭と学校が一体となった日常的な安全教育の啓発活動を推進する。(2011.06.24)

 

◇第6回目に紹介する特色ある学校では、7年にわたる小規模校の活性化プランで、25年ぶりに児童数が207名に増えた小学校を紹介する。

 

▽小規模校の活性化プラン(特色ある教育活動)    渋谷区立神宮前小学校

 

 国際色豊かな地域にある神宮前小学校は、今年度で開校83周年を迎える伝統ある学校である。渋谷区は平成16年度から小中学校とも学校選択制を実施し、区内全地域から学校を選択できるようになった。学校の特色を出すために各学校が懸命に努力をしていたが、次第に入学者の人数に偏りが出始めていた。単学級である神宮前小学校は入学者は減少傾向にあり、平成19年度にはこれまでで最も少ない117名の在籍数であった。表参道・神宮前という立地条件、そして神宮前国際交流学級の設置(平成19年)という環境を踏まえ、いろいろな特色ある教育活動を実施し、小規模校の活性化を図ってきた。その結果、平成25年度には、58名の入学者があり、昭和の時代からおよそ25年ぶりの入学者数で、全校児童数が207名(前年度比46名増)となった。まだまだ発展していく可能性が大きい。

 

 1 教育目標

 (1)学校教育目標

  ・自ら考え高め合う子

  ・進んで行動する子

  ・健康で豊かな子

 (2)今年度の重点目標

   「健康で心豊かな子」

 2 学校経営の基本

  ◎神宮前から日本、そして世界へ発信 7年目

  ◎生活科・総合的な学習の時間のモデル授業発信校を目指して【国際社会を生き抜く子どもたちの育成】 7年目

 3 特色ある教育活動

 【学校の特色を打ち出せる校内研究の継続】 生活科・総合的な学習の時間

 「国際社会を生き抜く子どもたちの育成」   ~伝統文化、国際理解の活動を通して~

 〇「日本伝統文化活動の推進」と「国際理解教育の推進」を柱に研究を進めている。

 〇 生活科・総合的な学習の時間を中心に7年目の研究に入っている。

 平成20・21年度【2年間】国立教育政策研究所指定モデル事業校

           渋谷区教育委員会研究指定校

           東京都教職員研修センター研修講座指定

 平成19・22・23年度【3年 研究指定】 渋谷区研究奨励校

 平成24 年度 検証・子どもの変容 心・人間理解把握

 平成25 ・2 6 年  渋谷区教育委員会研究指定

 

 ○研究の内容例

 第1学年 生活科

 ほいくえんの ともだちと なかよくなろう ~なかよし大さくせん~

 1年生の生活科では、神宮前保育園と渋谷保育園の年長さんと交流する。自分より年下の保育園の友達と触れ合うことで、かかわることの楽しさや伝え合う喜びを感じ取ったり、自分自身の成長を感じ取ったりすることができることをねらいにしている。保育園の友達とかかわることで、思いやりの気持ちも育ててほしい。(保育園とのかかわり)

 

 第2学年 生活科

 おいしくそだて わたしたちのやさいい

 2年生の生活科では、昨年度に引き続き、国際交流学級と交流していく。今回の授業では、「野菜作り」を通して交流を深めた。

 これからも触れ合う中で、かかわることの楽しさや伝え合う喜びを感じ取ってほしい。 (神宮前国際交流学級とのかかわり)

 

 第3学年 総合的な学習の時間

 我ら神宮前調査団! 探そう地域の秘密

 3年生は、神宮前調査団と称し、神宮前小学校や地域の秘密を調べている。  「神小の校庭には、なぜ水車があるのだろう。」という疑問から、水車小屋の周りや、校舎内にある年表を見て、神宮前小の水車の歴史をたどっていった。すると、「どうやら神宮前地域には、昔、川が流れていたのではないか…。」という情報にたどり着くことができた。    (地域の方とのかかわり ゲストティーチャー 他)

 

 第4学年 総合的な学習の時間

 江戸の心を探ろう

 4年生は、様々な体験学習を通して、江戸の人々の生き方や考え方を知り、そのよさを認めて、今の生活に生かす学習をしている。そこで、今回は「江戸しぐさ」から発展させて「神小今しぐさ」をつくる、という活動の中から、自分たちの生活に活かせることを考えている。   (地域の方とのかかわり 地域でのインタビュー他)

 

 第5学年 総合的な学習の時間

 日本人の心を受け継ぐ

 5年生の’総合的な学習の時間’では、さまざまな伝統芸能や文化の体験活動や交流活動を通して、日本人の心を考える。

 そして自分なりに考えた日本人の心を生活に活かし、日本人としての誇りをもって、自分の生活を豊かにしようとする意欲を育むことを目指している。 (地域の方とのかかわり 5つの伝統文化・伝統芸能の先生 他)

 

 第6学年 総合的な学習の時間

 発信しよう日本を 受信しようよ世界を

 6年生の総合的な学習の時間では、さまざまな体験活動や交流活動を通して、国際社会に生きる一員として必要なことを学び、日本人としての誇りを持ちながら世界の人々と共に生きていこうとする態度を育むことを目指している。 (神宮前国際交流学級とのかかわり)

 

 [神宮前交流プラン]

 ○神宮前国際交流学級との交流

 ・平成19年度に神宮前国際交流学級が設立され、交流を始めた。

 ・各行事における交流  運動会、遠足、展覧会、夏季特別講座、水車まつり、餅つき大会等での交流を図る。各行事は準備段階から合同練習。

 ・放課後英語クラブ  神宮前国際交流学級・読書週間(英語による読み聞かせ)等を神宮前国際交流学級の先生方がボランティアで指導。

 ・各学年との生活科・総合的な学習の時間における交流学習。表参道、明治神宮を舞台とした子どもによるインタビュー活動。

 ・年間を通しての水車班活動(縦割り班活動)。ピカピカケヤッキーでの地域清掃活動。

 ・休み時間の共有化、放課後遊びの設定。・金曜日マラソン、長縄選手権参加

 ○埼玉県東秩父村との交流

 ・社会科の学習の日本の伝統工芸にあった細川和紙紙漉きを学習したことをきっかけに交流が始まる。

 ・神宮前小5年生、7月 東秩父村訪問 細川和紙紙漉き体験、小学校交流

 ・神宮前小6年生 、 毎年2月 東秩父村訪問 そば打ち体験、釣り体験、小学校交流

 ・東秩父村立槻(つき)川(かわ)小学校児童の神宮前小学校訪問

 ・交流5年目、東秩父の人たちに支えられながら、子どもたちは大自然を満喫。これからも長縄選手権で絆を深めあう。

 ○小規模校との交流

 ≪児童≫

 ・長縄選手権大会 スイミーリーグ 年3回実施

 ・他校と競うことにより、子どもたちに刺激を与え、競争意識をもたせる。

 ・小規模校4校連携・24学級の取り組み

 ・目標 優勝5分間550回スイミーリーグ

 ・東京都子供の体力向上推進優秀校に

 ≪教員≫

 ・他区の小規模校と合同研究会を実施する。 4年目となる

 ○近隣保育園、幼稚園との交流

 ・交流給食へのお誘い

 ・屋上庭園「穏原空の森」(おんばらそらのもり)への招待

 ・運動会、展覧会、水車まつり、餅つき大会への招待

 ・交流授業への参加【生活科】

 ・教員の保育園派遣研修(近隣保育園) 年間通して全教員が研修

 ・校長、1年担任、園長間の連絡調整(情報交換)

   子どもたちが弟、妹の世話をしながら、自分たちの成長を感じる。

 ○公立小・中学校との交流 合同研究会

 ・研究協議会を通して意見交換、魅力ある授業への追究、3 年連続公立小学校での切磋琢磨。教師の力量アップ。研究授業で合同研究協議。

 ・核となる原宿外苑中を中心に、千駄谷小、鳩森小、代々木小、神宮前小の授業研究会

 ○地域・保護者との交流

 ・地域の統一美化活動への参加

 ・地区委員会主催の体験バス旅行

 ・正月もちつき大会の参加

 ・PTA主催「学校へ泊まろう」への参加

 ・地区体育会、保護者、学校、神宮前国際交流学級による年間2回のスポーツ交流

 ・夏季特別講座での授業

 ・フェスタ原宿、地域盆踊りへの参加

 

 [その他の活動]

 ○俳句作り 全校で俳句作りに取り組む

   校内で四季に合わせて年間実施するほか、外部の機関に応募して、入賞者を多く出している。

 ≪例≫ NHK全国俳句大会ジュニアの部 鎌倉市俳句大会 笛吹市俳句大会 他

 

                                        以上

 

                                  (2013/08/19)

 

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